TIEMCO/PROP PEPPER

絶対王者としてMirrOlure『21M』が君臨する、水面をただ巻いてくるだけのダブルスイッシャー部門。

 

 

(それ以上に、否比べものにならないくらい、よく釣れるダブルスイッシャーは他にあるけれど、使い方がちょっと違っちゃうから)

 

 

同部門において、シークレットにしておきたいレベルで「いいな」と思っているのがこれ。

 

 

昨今は黒系カラーがやたらと人気のティムコ『プロップペッパー』である。

 

 

発売からだいぶ年数が経ち、広く知られてしまったので、以前のようには釣れなくなってしまった

 

…ような気がする。

 

 

(単純に魚が少なくなっただけだろう)

 

 

それでも、この手のルアーの中では、かなり堅いほうである。

 

 

 

さて、、

 

商品を手にとって、サイズ感を確認したり、軽く振ってみたり、

 

裏面の説明書きを読んで想像を膨らませたり、

 

と実店舗で買うことの意義や楽しみは少なくない。

 

 

そうして再認識する。

 

 

ルアーの説明書きほど当てにならないものはない、と。

 

 

ネス湖のネッシーくらい定かでない。

 

 

『プロップペッパー』も然り。

 

 

パケ裏面で、ローアピールを謳いながらアピール力の強さをアピールしているという…

 

 

いや待てよ…

 

 

昨今のフィールドではローアピールであることがハイアピールになるのか…

 

 

ただそれは、アピール力の“強さ”とは違うわけで…

 

 

話が逸れてしまった。

 

 

要は、『プロップペッパー』のアピール力は、決して弱くない。

 

 

そして、強くもない。

 

 

ゆえに、ちょうどいい。

 

 

だから、釣れる。

 

 

(本っ当にいいルアーなのだ)

 

 

最も驚かされるのはアクション時の姿勢なのだが、、

 

まぁ、(普通に考えて)特筆すべきはヒヨコブランドの四角穴ペラだろう。

 

 

そもそもヒヨコのペラを奢った時点で、ローアピールであるはずがない。

 

 

 

学生時代、ペラに凝ってしまい、いろいろなペラを試したことがある。

 

 

暇だったし、何より今とは比べものにならないくらい釣れたから。

 

 

市販品では飽き足らず、市販品をベースに自分でしこしこ加工したり、全然違うものに再製したり。

 

 

その過程で、当然、穴が多角形のペラも試すようになって。

 

 

するとペラの穴ってやつは、

 

三角形でも五角形でもなくて、

 

四角形がベストだったのだ。

 

 

(効果には個人差があります)

 

 

いずれにせよ、ペラ自体に最低限の厚み(重さ)は必要だし、穴はある程度大きくないと全然ダメ。

 

 

で、結局、「ただ穴を広げる」に落ち着いたんだけど…笑

 

 

 

しかし、重たくてガタガタするヒヨコのペラをつけて、よくこんなきれいにバランスとったなぁ。

 

 

その鍵は、おそらく、ボディの太さにある。

 

 

異様に太いのだ。

 

 

ボディの最も高い部分(厚さ)が18mmであるのに対して、最大幅は実に17mmもある。

 

 

ぼくはそこに、開発陣の苦労の一端を垣間見る。

 

 

アクション時の姿勢をとるため、相当突き詰めているはず。

 

 

開発陣に敬意を表したい。

 

 

 

でもね、、そんなことを帳消しにしちゃうほどの欠点が…

 

 

このお腹の色!

 

 

生命感など皆無。

 

 

機械的というか、

 

サイバー感が尋常じゃない。

 

 

こっち(↑)のカラー名は、「SFハニーワカサギ」。

 

 

側面から背にかけての表現は好き。。

 

 

反射板も格好いい。

 

 

こういうフィニッシュでワカサギを表現するのも“あり”だ。

 

 

でもね、ワカサギを謳う以上、このお腹の色はあり得ない。

 

 

「SFハニーワカサギ」の“F”って、フィクションだとかファンタジーの略だと本気で思っちゃうくらいだ。

 

 

なぜこの色に塗ったのか…

 

理解に苦しむ。

 

 

まっ、「SFハニーワカサギ」だけじゃなく、ラインアップされたほとんどのカラーが、“なし”の方向にハズれてはいる。

 

 

どれも“ザ・ティムコ”的なフィニッシュではあるんだけど。。

 

 

ティムコは昔から、見ためよりも実力主義なのだ。

 

 

(ぼくはそこが大好きでもある)

 

 

ただ、それじゃあ、自分の考えに固執しちゃってて、変化に適応できないよ。

 

 

昨今のバス釣り愛好家は、そういう頑固っぽいメーカーを生理的に受け付けない。

 

 

ひょっとして、塗料代をケチってるのかな?

 

否、まさか。

 

 

塗りに関する新技術導入費を惜しんでいる可能性は高い。

 

最も好きなカラーが、この「ボーンコスモブラック」。ラッキークラフトの「オーロラゴーストブラック」に似てるでしょ。

 

 

 

まぁ、色って二の次だし、「SFハニーワカサギ」も普通に釣れる。

 

 

でもね、“釣れる気”がしない。笑

 

 

このお腹の色は絶対にダメだし、、

 

古典的なカラーリングは、時代遅れ。

 

 

だから結局、みんな、無難な黒を買っちゃう。

 

 

だって、やっぱり、『プロップペッパー』は欲しいんだもん。

 

 

黒って、定番ではあるけれど、そこまで釣れる(安定した)カラーではない。

 

 

ゆえに、そこまで信奉者は多くない。

 

 

みんな本当は魚っぽいカラーとか無難なカラーが欲しいのにさ。。

 

 

半ばしかたなく、黒を買うんだよ。

 

でもね、そんな「ボーンコスモブラック」ですら、お腹に安っぽいラメが施されているのだ。残念!

 

 

 

本当にいいルアーだからこそ、

 

“売れそうな”カラーに塗らないのがもったいなくて…。

 

 

ぼくが業界の重鎮であれば、

 

「調子に乗るな!」

 

とティムコを一喝していたことだろう。笑

 

 

今の時代、もはや“ブランド”としてティムコは通用しないんだよ。。

 

 

寂しいけれど。

 

2009年発売

ウエイト/16g class(カタログ値)

ボディ長/100mm(カタログ値)

価格/2,310円(発売時は確か1,500円くらい)

 

 

 

以上、愚痴でした。

 

 

失礼。

 

 

 

釣れ釣れ度■■■□□

ロスト度■□□□□

レア度■■□□□

ブラック企業」度□□□□□

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