T.H.tackle/skewer 70

もう10年以上前のことになる。

 

 

近所の釣具屋で気もち悪い名前のヘンテコなルアーを見つけたものだから、

 

「これはいい!」

 

と友人へのプレゼント用に購入。

 

 

それこそが『ゾーイ』だったのだが…

 

 

そのとき、

 

「自分も何か欲しいな」

 

と思って購入したのが、

 

同じくT.H.タックルの『スキューワー 70』であった。

 

“まぁ釣れるだろうサイズ感”である。

 

 

 

ボディがうねうねしているためか、漂うB級感が尋常じゃない。

 

 

そのくせ、カラーリングが妙にリアルで。。

 

 

これは例のソラマメ—コーデル『リップリンレッドフィン』—の“よく釣れる版”に違いない!と。

 

 

公式の商品説明には、

リアルで艶かしいS字シェイプボディーは水面に横倒れの姿勢で浮き、瀕死の小魚をイミテートします。
アクションを加えた時、この姿勢からもリップでしっかりと水を掴むレスポンスの良さは計算されたボディー形状によるものです。
またトゥイッチによる不規則なアクションと見る方向によって形状が変化するS字ボディーは大きな視覚的形状変化を生み、ターゲットにルアーの形状を覚えさせにくく、飽きさせない効果があります。

とある。

 

 

これを実際の使用感をもとに再構成すると…

 

まるで魚皮を張ったようなリアルで艶かしいカラーリングに、嘘臭いS字シェイプボディー。

水面では軽く横倒れの姿勢で浮き、瀕死の小魚をイミテートします。

その姿勢のままリップでやさしく水を掴み、ぴりぴりゆらゆら生物ライクなアクションを披露。

 

 

計算されたボディー形状によって、スレやすい派手なアクションをしっかりとセーブします。

一方で、トゥイッチによる不規則な「今死ぬところなので狂ってますアクション」も秀逸。ただ巻きで反応が渋いときには、やってみる価値があるでしょう。

また、S字ボディーは、見る方向によって形状が変化するため、ちょっとした視覚的形状変化を生んでいるかもしれません

 

 

もしそうだとしたら、ターゲットは目の錯覚を起こすので、なんだかよく分からないままついつい口を使ってしまいます。

さらに、いつまでも、ターゲットにルアーをはっきりと認識させない、覚えさせない、効果が期待できます。

これは、「『くまのつりぐ』ぼんやり理論」に述べられている一つです。

 

となる。

 

 

(効果には個人差があります)

 

 

ってことで、多分、あんまり動かないようなアクションが一番のミソで、、

 

浅いエリア・ポイントであればフィールドを選ばず、

 

スレることなく、

 

地味に釣れ続けるタイプのルアー。

 

 

 

『スキューワー 70』

ウエイト/4.0g

ボディ長/65.5mm

価格/2,420円

 

2011年発売

 

(他に49と85の2サイズあり)

 

 

 

濱田、狂ってる」の濱田禎二氏が主宰するT.H.タックル。

 

 

その当時、T.H.タックルは、大して人気がなかったように記憶している。

 

 

『ゾーイ』も大体どこにでもあって、、

 

(ぼくもただの“イロモノ”だと思っていた…)

 

さらに輪をかけて人気がなかったのが、この『スキューワー』というわけだ。

 

 

すでに廃番っぽいしね。

 

 

ホントよく釣れるけれど、初心者にはちょっと捉えどころが難しいルアーなんだろうなぁ。

 

 

そんなT.H.タックル、そして『ゾーイ』のその後のブレイクは、みなさんのよく知るところ。

 

 

「あぁ、ぼくは見る目がないんだな…」

 

と痛感したし、

 

投げる前から

 

ひいては“何事も”

 

先入観をもっちゃあダメだよな

 

と深く反省したという話。

 

 

これをきっかけに、ぼくは、ますますヘンテコなルアーを好きになるのである。

 

 

 

釣れ釣れ度■■■□□

ロスト度■■□□□

レア度■■■■□

「濱田、ありがとう」度■■■■■

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