正統派B級ルアーの系譜。
もうね…大好き…
こういうのを待っていた。
無条件で殿堂入りさせたいくらい。笑
昔から、評価は高いのに、見ためでハズしちゃうメーカー「デュオ」。
持ち前のダサさと昨今の気鋭がスパークして、こんなにも妙ちきりん…否、スタイリッシュなルアーが誕生した。
怖いもの知らずの大型新人、『レアリス スピンベイト ハービー 75SS』。
好きすぎちゃって、釣れそうなカラーより“ギミックが目立つカラー”を優先して選ぶという…笑
まっ、どんなカラーであっても、普通に釣れるだろう。
2024年5月発売
ウエイト/6.0g
ボディ長/75mm
価格/2,145円
「開口部から水を取り込み、ボディ内部のペラを回転させる」
『レアリス スピンベイト ハービー 75SS』のペラは、腹部のえぐれ、ほぼボディの外、に位置するが、
似たようなギミックを搭載したルアーは古くから存在している。
そしてそのどれもが、ルアーの性質上—ペラを回したいので—元気に泳ぐタイプであった。
(ちゃんと泳ぐか否かは別として)
しかし今回、
「開口部から水を取り込み、腹部のペラを回転させる」ルアーを
“無”であることが正義のI字系に落とし込んできたのだからおもしろい。
確かに、このスタイルであれば、I字系というカテゴリーは狙いめだ。
ギミックが生きる。
※カップではなく水の取り込み口。したがって、確実にポッパーではないのだけれど。。
その一方で、過度なギミックを奢ったI字系など、存在してよいものだろうか…
I字系をどう定義するか、によるのだが。
いずれにせよ、“釣れる”という自負の表れだろう。
(ちなみにメーカーでは「スピンベイト」とカテゴライズしているようである)
そんなわけで、使用感等。
何もしなければゆ〜っくり沈んでいくタイプなので、主戦場は水面から水面直下になる。
比重は、フックで立つ着底姿勢をとる程度。
DUO謹製なので、当然、使えないわけはないのだが…
動きのいいルアーとは言い難い。
I字系の動かなさではなくて、単純に。
プロモーション動画のようなアクションを出すには、けっこうな巻きスピードが必要。
もちろん、日中普通に、比較的プレッシャーのかかっていないエリアで、釣りをするのであれば、そのスピード感でいい。
だがしかし、一般的にI字系が強いエリアでは不利になるだろう。
そして、ある程度の速さできちんとアクションさせた場合、ノー感じを嫌ったアクションとなる。
この点も、いわゆるI字系のそれとは異なる。
手元に伝わる情報は微かだか、水中ではさまざまな、はっきりとした、ノイズを発しているはずだ。
したがって、個人的には、プロップベイトの亜種と考えてローテーションを組みたい。
開口部は、水を取り込むと同時に、姿勢を安定させる役割も果たしているだろう。
それゆえ、流れのあるポイントでは、開口部の大きさがあだとなり、どうしても姿勢が悪くなってしまう。
繊細にバランスをとるタイプのルアーなので、まぁ、しかたがないだろう。
過度に気にする必要はない。
最後に、リアフックに付いているのは(「フックタグシステム」というらしい)エラストマー製カーリーテール。
その存在感は、決して小さくない。
まず、フックに絡む。笑
ひどいときは前のフックにまで。
おまけに硬め、という…。
ゆっくり巻いても動かないし、ややもすると、このテールのせいで(抵抗で)不自然に姿勢を崩してしまう。
素材をもう少し薄くしたほうがよかったのでは?
テロッテロでもバスには十分アピールすることなど、分かっているだろう。
では、なぜこの硬さ(厚さ)にしたのか?
多分、巻きスピードの目安になっているのだ…多分。
テールがちゃんとアクションしていれば、ボディ自体も—つまりはペラも—ちゃんとアクションしていますよ…と、使い手に教えてくれる。
そういう目安。
で、その状態がベストだとした場合、『レアリス スピンベイト ハービー 75SS』は、かなりアトラクティブな、しっかり圧をかけてくる、ルアーということになる。
(やっぱりI字系じゃないよなぁ)
アクションはペラに比べてやや強い嫌いがあるので、状況によってテールは外したほうがいいかも。
ちなみに、カーリーテールはぼくは絶対に下向き派なので、くるっと回して向きを変えています。
そういうのが大事なんです。笑
以上、愛するがゆえについつい辛口になってしまったけれど、ちゃんと釣れるルアーなので。
ぼくももう釣っていますから。
釣れ釣れ度■■■□□
ロスト度■□□□□
レア度■■□□□
「正統派、異端系」度■■■■□