SMITH/Depthy Do 1

幼い頃からクランクベイトでバスを釣っていた。

 

 

否、“けっこうな数”釣っていた。

 

 

(今とは全然状況が違うけどね)

 

 

そのわりに、長いこと、クランクベイトは得意ではなかった。

 

 

なんでこんなにもよく釣れるのか—

 

釈然としないまま

 

ずうっと

 

ぼけ〜っと

 

投げていたのだ。

 

 

当時のバス釣り愛好家らによる、

 

「ボトムノックこそが正義。それ以外はダメですよ」

 

みたいな風潮もあって。。

 

 

それゆえ、幼き日の自分も、

 

クランクベイトは必ず底に当てながら巻いてきていたし、

 

そうやってバスを釣っていた

 

 

…釣ってはいたけれど、

 

実は、

 

この“底に当てながら”のよさが、

 

イマイチ分からなかったのである。

 

 

「逃げ惑うザリを演出」

 

なんてことが大体どの釣りの本にも書かれていて。。

 

 

でも、昔から、バス釣りの情報に関しては殊更疑い深かったので、、笑

 

クランクを底に当てながら巻いたら、なんでそれが逃げ惑うザリなんですか??

 

とかね。

 

 

あと、

 

この程度の「根掛かり度」で済むのであれば、もっと縦のストラクチャーに絡めて使えばいいじゃん!!

 

とも。

 

(まっ、当時のぼくのスキル、環境、では、この釣りをしちゃうとロストが激しすぎた…笑)

 

 

だもんで、ときどきはクランクを中層で泳がせてみるのだけれど…

 

これがホント釣れない。笑

 

 

釣れてもいいはずなのに、

 

なぜか釣れない。

 

 

(表層ではこれまたよく釣れるんだけどねぇ)

 

 

 

そうしてクランクベイトは、

 

(釣れるのに!)

 

ぼくにとって難解なルアーの一つになってしまっていた。

 

 

 

それからしばらくして登場したのが、

 

スミス『ディプシードゥ 1』。

 

ウエイト/8.0g

ボディ長/55mm

最大潜行深度/1.8m

価格/1,600円+税

発売年/1997年

 

 

 

なんてことはない。

 

 

あるとき、これを中層をでふらふら泳がせていると、爆釣したのだ。

 

 

まぁ、本当のところは、

 

表層じゃ泳がないし、底には届かないし—

 

適当に巻いてただけなんだけど。笑

 

 

とにかく、初めて、

 

何もない中層で、

 

クランクで、ぼこぼこに釣れた。

 

 

 

『ディプシードゥ 2』と比較して、

 

アクションの質は、当然、同じ。

 

 

ただし、リップが小さい分、レスポンスは劣る。

 

 

必然的に、巻きスピードを上げなければならないので、泳ぎのピッチも上がる。

 

 

ゆえに、“びびび系”アクション。

 

 

多くのアングラーがそのアクションを「一般的なクランクベイトとは異なる」と評するのは、そのためだろう。

 

 

 

さて、“きっかけ”とは得てしてそういうもので、

 

以来、

 

どのレンジでも、ある程度は思い通りに、クランクで釣ることができるようになった。

 

 

『ハスティー』時代からスミスのシステムクランクを使い続けてきたからこそ、あの瞬間、自身の〈レンジを捉える感覚〉がアジャストされたのかもしれない。。なんてね。

 

 

改めて。

 

 

クランクベイトというルアーは、

 

レンジを合わせるのも、

 

ボトムを含めたストラクチャーに“意図的に”コンタクトさせるのも、

 

易しい。

 

 

そんなことにも気づかされたし、

 

例えば、

 

ストラクチャーにコツコツと当てる

 

ストラクチャーにリップ(ボディ)を擦る

 

ボトムで土煙りを上げる

 

そういうことを、ちゃんと効きそうな場面—トリガーになり得る場面—で、“考えて”やるようになった。

 

 

昔ステレオタイプで言われていた「底に当てながら巻いてくる」も、

 

確かに強い釣り方・誘い方ではあるけれど、

 

同時に、

 

数多ある釣り方・誘い方の一つでしかないのだ。

 

 

ということで、

 

ぼくがクランクベイトをブレイクスルーするきっかけとなった、

 

思い出の一品。

 

 

 

釣れ釣れ度■■■□□

ロスト度■■■□□

レア度■■□□□

「逃げ惑うザリを演出、嘘」度■■■■□

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