CRANKBAIT CORPORATION/Fingerling CD

そんな中、昔からず〜っと通用してきた「エサ」がある。

 

 

(効果には個人差があります)

 

 

クランクベイト(ルーハージェンセン)『フィンガーリング』

 

 

 

『トリプルディープ』のクランクベイト社がリリースしていたのだから、そりゃ、間違いないでしょ。

 

 

 

思うにこのルアーのアクションは、『ベビーシャッド』と『シャッドラップ/シャローシャッドラップ』の“いいとこ取り”なのだ。

 

リップの薄さが、否が応でも運動能力の高さを期待させる。

 

 

まず、潜る。

 

 

まぁ、どちらかといえば、ルアーは潜ったほうがいい。

 

 

 

そして、ぬるぬる系でありながらも、ラパラより一段階ピッチの遅いアクション。

 

 

同時に、ばたばたばた…と、大振りなロール。

 

 

 

さらに、“ちゃんと”バランスを崩す。

 

 

ロッドアクションでも、リップをストラクチャーに当てても、

 

明暗はっきりしたカラーも相まって、

 

「キラッ」とナチュラルなヒラ打ちを演出することができる。

 

 

 

最後に、サスペンド精度の高さ。

 

 

硬質発泡素材の恩恵だろうか。

 

 

ぴたっととまる。

 

ウエイト/9.5g

 

 

当然ラパラにはできない芸当であるし、ともすると『ベビーシャッド』よりもその精度は高い。

 

 

(ただし個体差はあるかも…)

 

 

ちなみに、手持ちの資料によると、本モデルの“CD”とは「Control Depth」の略らしい。

 

 

 

じゃ、なぜ、エサ並みに釣れる『フィンガーリング』が、『ベビーシャッド』や『シャッドラップ/シャローシャッドラップ』にその座を追われてしまったのか。

 

 

それは、簡単に手に入らなかったから。

 

 

「人気があって買えない」

 

とかではなくて、

 

普通に、身近に売ってなかったのだ。

 

 

これは“道具”として致命的である。

 

 

 

デビューは’70年代の終わり。

 

 

そのリアルさは本国でも、我が国でも、ずいぶんと話題になったらしい。

 

 

(当時ぼくはまだ生まれていないので知らない)

 

『フィンガーリング』といえば、必ず話題に上るのが、リップに刻まれたブランド名のフォント。電子的で、昭和レトロな雰囲気が、逆に、今、新しい。

 

 

その後、確か’80年代の後半には、クランクベイト社はルーハージェンセンに買収されている。

 

 

『フィンガーリング』も、つい20年程前まで、ルーハー名義でひっそりと存在していたのだが…

 

すでに人気はなかったのだろう。

 

この個体も新しい世代のもの。

 

 

あまりにもひっそりすぎて全然見かけなかったし、

 

その後の消息も、不明である。

 

 

 

釣れ釣れ度■■■□□

ロスト度■■■□□

レア度■■■■□

「純喫茶で語りたいルアー」度■■■■■

*