幼い頃、“秘密基地”に憧れた。
小学校5年生のとき、
友人と自転車で、
3泊4日の釣り旅行に出かけた。
今思えば、よく互いの両親が承諾したものである。
(ちなみに、何年か後、ぼくはこの友人と、ナタを持った変質者に追いかけられることになる。)
この釣り旅行の一環として、とある湖沼の葦原に、拠点となる別荘、否“秘密基地”を建てることになった。
といっても、その辺からかき集めた廃材で作った、掘っ建て小屋。
第一、作るのは小5だ…笑
周囲には、魚の死体だけでなく、猫?の腐乱死体が転がっていたり、
胴回り40㎝、体長3mはあろうかというアオダイショウ(この葦原の主に違いない…)に遭遇したり、、
よくもまぁ、そんなことをしたものだ。。
この時、友人が引きずってきた丸太にくっついていたのが今回のルアー、
ヘドン『タイガー』である。
丸太に絡みついた『タイガー』は、
茶色く変色し、
フックも腐っていた。
しかし、なぜか、
“ギザギザリップ”だけは、
光り輝いて見えた。
歴史的な背景を語れるほど、ぼくは、このルアーに詳しくない。
確かなことは、
「釣れないルアーではない」ということ。
トップウォーターで使ってきたのだが、
水面直下を大きくダート(というか「ぐねっ」と移動)する。
ギザギザリップが水を逃すのだろうか?
あまり使ったことがないのに、ちょろちょろと釣ってきているので、間違いなく相性がいい。
バスからは混乱した小魚に見えるのかもしれない。
※この2本、太さも長さもかなり異なる。よく分からないけれど、そんなところもルアーのおもしろさだ。
何より、格好いいルアーであるということ。
復刻の「マグナムタイガー」も衝動買いしてしまった。
まっ、バス釣りをやっているなら、一つは持っていないといけないルアーだ。笑
ちなみに、葦原の別荘は、3ヶ月(!)程度は原型をとどめていたのだが、その後の台風で全壊。
アナーキーな思い出の中にある、アナーキーなルアーである。
釣れ釣れ度■■■□□
ロスト度■■□□□
レア度■■□□□
「セックス・ピストルズ」度■■■□□