舶来物。
多少エキセントリックではあるものの、ルアー本体からは作り手の“才”を感じる。
対して、パケに記載されている情報、説明書き（気になる人は調べてね）、は極めてバカ。
本気なのか、お笑いなのか。
先ず以て、立ち位置についての判断が難しいルアーだ。
まぁ、
「バスを釣るため」ではなく、
いわゆる“ネタ”として購入した人がほとんどであろうことは想像に難くない。笑
でもね、そもそも魚が全く釣れないようなルアーだったらネタにもならないでしょう？
その点この『トリガーフィッシュ』は、意外にも？ちゃんと狙って魚を獲ることができる。
圧倒的な個性ゆえに正統派とは呼べないだろうが、
正当に評価されるべきルアーであることは間違いない。
シンクタンクルアーズ『トリガーフィッシュ』
ウエイト／16.5g
ボディ長／前期型99mm・後期型97ｍｍ（プロップを除く）
価格／2,400円
発売年／2009年
愛でれば愛でるほど、ルックスの異様さに、不快感が募る。笑
そんなルックスから生み出されるアクションは、当然、常軌を逸している。
（後に、このアクションが、ある意味天才的であることに気づくのだが…）
例えるなら、、
普段プラグを投げているとき、フックにラインが絡まっちゃったりして、巻いても水面をバーっと滑ってきちゃうことがあるじゃないですか
…あれを激しくした感じ。
とにかく、動画をご覧いただきたい。
ルアー各部位の役割は、
頭がラダー
リップがキール
そして、お尻のプロップは、〈プラスチックの塊に命を吹き込む〉という重責を担っている
と個人的には捉えている。
要は、お尻のプロップのおかげで、
「トラブルがあって水面を滑ってるわけじゃないですからね〜」
「私はベイトです！今、逃げてるところなんです！」
とアクションが嘘くさくなくなるのだ。
肝心なルアーの動かし方、アクションの出し方、なんだけど、
別にどうってことなくて…
バーっとやって、止めたいところ（方向転換したいところ）でただ止めてやるだけ。
すると今度は、反対方向に走ってくれる。
ネット上では“動画のように動かすのは難しい”だとか“練習が必要”などといった情報が散見されるが、
こればっかりはセンスの問題だと思う。
ある程度釣り（釣り全般ね）が“できる”人なら大丈夫だろう。
そもそも、
いわゆる「バスルアー」の中にあっては、
アクションも、扱い方も、極めて単純なほう。
なにより動きが見えるしね。
コツみたいなことといえば、、
ロッドは常に高く保ち、ライン（ルアー）にテンションをかけ続けること。
※手前の白いものが前期型。奥の（多分）ギルカラーが後期型。
止めたときに引っ張っててあげないと、ボディが起きちゃってうまく舵を切ってくれない。
（だからPE推奨なんですな）
まっ、その原理が分かれば、いかようにも対処できる。
いずれにしても、難しく考える必要はない。
もっとも、あまりに操縦困難なルアーだったら、発売しようとも、日本に持ってこようとも、思わないでしょ。
ところで、ぼくが『トリガーフィッシュ』のアクションを“天才的である”と評する根拠は、
意図的に、
イレギュラーなトレースコースとりながら、
桟橋とか護岸に追い込まれるベイトフィッシュを演出することができる
ところにある。
これだけで釣れないわけがないのだが、
超ハイプレッシャーなフィールドほど、その効果はてき面なのである。
で、結局、このルアーの立ち位置、
（「シンクタンクルアーズ」というブランド名から察するに…）
「バカと天才は紙一重」的なことなのか、
※後期型は、リップ（あくまでもその役割はキールね）裏に補強が入るとともに、吻先が若干短くなったことで舵を切りやすくなっている…ような気がする。
それとも、最近よくいる、漫才を分析してショーレースを獲りにいく「高学歴芸人」みたいなものなのか、
どっちなんだい？
（実際には、Ian Scott なる人物がシンクタンクルアーズのデザイナーを務めているようである。芸人さんなのかもしれない）
釣れ釣れ度■■■□□
ロスト度■□□□□
レア度■■■□□
「すべり芸」度■■■■■
