JACKALL/MICRO POMPADOUR

「本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。私『マイクロ ポンパドール』は、現役生活に終止符を打ち、引退することとなりました。最後にこのブログに上がり、こうしてみなさんにお話しできることを、大変幸せに感じています」

 

 

—お疲れ様でした。やはり怪我の影響が?

 

「肩の脱臼癖が…どうしても。着水したはいいものの、腕がまったく動かないこともしばしばで。近年は手術を繰り返してきましたが、体力、気力、ともに限界…。もう自分自身を休ませてあげてもいいだろう、と」

 

 

—そのような状態でも、実に7年間、現役を続けてこられた。

 

「そうですね。ちょっと作りが怪しいところはあったんですけど、素材自体は丈夫なので。あとは、カラー、サイズ。釣れそうな体に生んでくれたお母さんに恩返しがしたい…その一心でここまで続けることができました」

 

本個体「スモーキーギル」は2019年の新色。

 

 

—振り返ってみて、どのような現役生活でしたか?

 

「思えば、自分の理想とするプレーは最初から最後までできなかったな、と。それでも、常に一軍に同行できたことは、ちょっとだけ胸を張ってもいいのかな(笑)」

 

 

—『マイクロ ポンパドール』さんといえば、やはり、レスポンスの悪いプレーでファンを魅了しました。

 

「若い選手にも伝えたいことですが、大切なのはチームプレーです。自分も若い頃はとにかく目立ちたかった。でも、試行錯誤を繰り返すうちに気づいたんです。自分の強みは『レスポンスの悪さ』だろう、と。それからはチームメイトが輝けるようなプレーに徹してきたつもりです」

 

(2019年シーズンの芦ノ湖ではチームメイトの58cmを見事アシストしている)

 

 

—7年間の現役生活で一番の思い出は?

 

「踏ん張りどきに『クリックホッパー』に代えられてしまう自分が悪いのですが…一番の思い出は、何と言っても、7年間で魚が一匹も釣れなかったことですね」

 

 

—これからルアーを目指すちびっ子たちにメッセージを。

 

「ぼくみたいに小さい体でもメジャーで戦えるんだぞ、ということを伝えたいですね。あと、どんな釣りも好き嫌いしないでもりもり食べましょう。そして、釣りでハッピーになること!」

 

 

—今の気持ちを、まず、誰に伝えたい?

 

「(感極まった様子で)自分が動けなくなったときはすごく苦しくて…。それでも(言葉につまる)調整しながら使い続けてくれたオーナーには本当に感謝しています。あとは家族です。今まで支えてくれてありがとう、と」

 

 

—チームメイトには何かお話を?

 

「引退についてですか?(はい)特に何も。オーナーと二人で話し合って決めましたから。昨夜、兄の『ポンパドール』には話しました。一日でも長く、自分の分も頑張ってほしい、と」

 

 

—今お名前が出ましたが、お兄様の『ポンパドール』さんは釣界を代表する名選手。やはり意識はされていましたか?

 

「目の上のたんこぶでしたよ!ずっと(笑)。超えようと思っても超えられない。やっと呪縛から解放されますね(笑)。でも、互いに補い合いながら、兄弟そろってプレー出来たことは本当に幸せでした」

 

 

—『マイクロ ポンパドール』さんにとって、お兄様はどのような存在ですか?

 

「誉れであります」

 

 

—今後のご予定は?

 

「今後のことはまだ。温かい水道水にでもつかって、しばらくはゆっくりしたいですね」

 

 

—一ファンとしては、新たなステージでの『マイクロ ポンパドール』さんの活躍を見てみたい気もしますが。

 

「ありがとうございます。まずはタックルベリーから始めてみようかな(笑)」

 

ウエイト/6.5g

ボディ長/42mm

価格/大体2,000円

 

 

—今日はありがとうございました。

 

「なかなか期待に応えられないダメな選手でしたが…それでもここまでやってこられたのは、ファンのみなさんの声援があったからです。『我が現役生活に一片の悔いなし』本当にありがとうございました」

 

 

 

釣れ釣れ度■□□□□

ロスト度■□□□□

レア度■■□□□

「非常にすがすがしい気持ちです」度■■■■■

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