旧いイタリアンバイクに乗る友人がいるのだが、、

土日乗るためには、
月〜金は毎日整備しなければならないという。
興味のない人間からすると、
“あまりにも率が悪い”
というかなんというか…。
でも、
そういうものらしい。
これが今回のルアーの話につながる。
T.H.タックル『ゾーイクローラー』

ウエイト/48.5g
ボディ長/111mm
発売年/2018年
価格/6,050円
これ、
〈10投したら5投はちゃんと泳がない〉
と思っていい。
まず、着水時の羽根の開きが、羽根モノの中でもすこぶる悪い部類に入る。
メンディングで対処しようにも、
浮き姿勢がそうさせるのか、
とにかくよく閉じている。

そして、なまじ羽根が大きい(長い)ものだから、閉じた羽根を開かせるのにひと苦労する。
ゆらゆらしているうちにちょっとでも開いてくれればいいのだが、まぁ、それはない。
くるくるっとボディを回転させるなり、“勢いで”羽根を開かせることになる。
別にそれで魚が逃げるってわけじゃないけれど、
そんなことをしていたら、よほどバカな魚じゃない限り喰ってはこないだろう。

何より、ピンスポットに入れても、泳ぎ出しが無駄になる。
また、『ゾーイクローラー』は、
“水面の揺らぎ”や“波”、“使い手のリズム”が気にくわないと、
それまでは普通に泳いでいたのに、突然、片方の羽根をパタッと閉じてストライキを起こすのだ。
気難しいところなんかも、旧いイタリアンバイクにそっくりである。
ちなみに、ちゃんと泳げる状態でのアクション(デッドスティッキング〜中低速域)は、筆舌に尽くし難いほどアトラクティブ。

(だから、いくら率が悪くても、投げざるを得ないのだ)
個人的には、デッドスローで震わせるのが好き。
ところが、このデッドスローというのが厄介で、
いい感じで震えてるな〜
と思って手元まで巻いてくると、着水時からずっとひっくり返ったままだったりする…。
以前、プロの愛好家に投げてもらったときも、
「難しいねぇ」
と言っていたので、
やっぱりそういうものなのだろう。

でもね、
決してストレスなんかじゃなくて、、
そういうのが楽しくて仕方ないのだ。
〈旧いイタリアンバイクに乗る友人の気もちが少しだけ分かった〉
という話。

たまにはルアーの声に耳を傾けないとね。
釣れ釣れ度■□□□□
ロスト度■□□□□
レア度■■■□□
「バイクとの対話。ルアーとの対話」度■■□□□
