シマノのルアーは、伝統的に、アクションがプラスチック。
ただ、そこは、世界企業シマノの技術力で、
“なんでもできるように”
作ることはできる。
『ワールドポップ 69F』
運動性能の高さは抜きん出ている。
(少し張りのあるロッドがいい)
長短自在のキレのあるターン、スライドは、まるでベアリングでも入っているかのよう。
もっとも、シマノ伝統の“プラスチックさ”は健在であるが。。
反面、スプラッシュ及びポッピング系の演出は、やや苦手としている印象。
特に飛沫を上げることのみに焦点化すると、どうしてもルアー本体の動き方が雑に—一段と嘘くさく—なってしまう。
まっ、それでも釣れなくはないだろうし、及第点。
ターン系のポッパーとして、それを補って余りある。
極めつきは、なんと言っても、「フラッシュブースト」だ。
※微かな動きに反応して、両端をスプリングで吊るされた反射板が、小刻みに揺れる。止めようと思っても、なかなか止められない。
ソルトルアーの世界にイノベーションをもたらした機構である。
(ぼくは、この「フラッシュブースト」に、“釣具屋”シマノの意地を感じる)
スロースローに動かすことが好きなアングラーにとっては、大きなアドバンテージになるだろう。
ただし、個人的には、クリアウォーターだと意外と見切られるような気がしている。
「見てるだけ」
とか。。
(そういった場面で生きるのが、アクション+ベースとなるカラー。『ワールドポップ 69F』は、普通に、十分喰わせることができるポッパーである)
少なくとも、ステイン〜マッディウォーター(←ホント汚ったなくてもOK)においては、「フラッシュブースト」の恩恵に与ること間違いなしだ。
さて、『ワールドポップ 69F』で唯一残念な点は、ボリューミーなこと。
…どう考えても大きい。
しかし、不可解なことに、シマノと契約しているバス釣り愛好家たちは、方方でこのサイズ感を絶賛しているのだ。
どうも釈然としない。。
まともな一般ユーザーの多くは、このサイズ感を求めてはいないだろう。
ボディ長/約70mm
ウエイト/約12g
もっと小さければ、もっと釣れる。
そしてもっと売れるはずだ。
飛距離を出すためにどうしてもこのサイズが必要であったのならば、、
(否、現代において、そんなことはないはず!)
まぁ、しかたがない…かなぁ。
シマノは、利潤を追求する上で、このサイズがウイークポイントになることを当然理解していて、
それゆえ、シマノに飼われているバス釣り愛好家たちは、
(頼まれてか、もしくは飼い主への忠誠心からか、、)
サイズ感についてあえて触れ、
押し並べて好意的な意見を述べているのだろう。
シマノであれば、
高い運動性能をもち、同程度の飛距離を出すことができる、「フラッシュブースト」を搭載した
ひとまわり小さいポッパーを開発することなど容易いはずである。
それでもやらないのは、
シマノがもうバスフィッシングには注力しないことを意味するのか…
今後、ダウンサイジングモデルを投入し、それを売るための布石なのか…
はたまた、プロのバス釣り愛好家の意見を優先するなど、ただ単にアホ ズレているのか…
定価2,040円(税別)
あまりに秀逸なルアーであるだけに、
受け入れ難いとまでは言わないが、
少し残念である。
釣れ釣れ度■■■□□
ロスト度■□□□□
レア度■■□□□
「日焼け止めはちゃんと塗ったほうがいいと思う」度■■■■■