バス釣りをする人に、今さら、「HMKLーHand Made Kazuma’s Lure」について解説する必要はないだろう。
でも、背景を知ると、ルアーの魅力はぐっと増すもの(まぁ、その逆もあるが…)。
拙文は、釣りをしない人にも、結構、読んでいただいている。
そこで、今回は、
『ポップR イズミバージョン』について簡単に触れておきたい。
(詳しいことは方々で述べられているので、そちらをご参照ください。)
1980年代の中頃、シークレットベイトとして、本場アメリカのトーナメントシーンを席巻したルアーがあった。
ゼル・ローランドがチューニングした「POP-R」である。
ローランドさんは、前方に多くの飛沫が飛び散るように、また軽快に動くように、「POP-R」のカップやボディを削っていたのだ。
変な人である。
同じ頃、泉さんもアメリカのトーナメントに参戦していて、自身のハンドメイドルアー「ハンクル」でぶいぶい言わせていた。
そんな二人が出会い、多分、、
あっ、そこそこ!
そこをもっと深く!
もうダメ!壊れちゃう!
(2ndモデルの肉厚ボディを活かし、極限まで削る。)
よーしっ!速く動かすよ〜
ビュッ、ビュッ、ビュッ!
(連続した高速アクションが真骨頂なのだ。)
あぁっ!いい!
すごい!いっぱい出た!
遠くまで飛んだね!
(1stモデルのスプラッシュを再現。)
フィニッシュは俺に任せろ!
…みたいな感じで生まれたのが、
(うーむ…なぜか、どうしても、いやらしい響きになってしまう…⤵︎)
『ポップR イズミバージョン』である。
ローランドさんに削り方を教えてもらった泉さんが、最高峰のリアルフィニッシュで仕上げたのだ。
もっとも、ハンクルではなく、あくまでも「POP-R」の“イズミバージョン”。
それだけ「レーベル」は偉大なのである。
同時に、泉さんの、本場に敬意を表する“素敵な”人柄をうかがい知ることができる。
こうして書いていると、4〜5万円で取引されていることも納得(できるような気がしないでもない)。
ただし、買おうと思って買える類のルアーではない。
この個体は、20年近く前、知人から20,000円で購入した。
次世代へ受け継ぐべき、遺産である。
釣れ釣れ度■■□□□
ロスト度■□□□□
レア度■■■■■
「世の中には2種類のPOP-Rしか存在しない。イズミVer.か、イズミVer.以外か。」度■■■□□