KV/Joao Pepino

もう10年ほど前のこと。

 

 

とある釣具店の店長が、

「これ、今、すごいキてるんだよ」

と、ぐいぐい薦めてきた。

 

 

 

なんでも、

「かつてない動き」

で、

「よく釣れる」

から、

「めちゃくちゃ流行っている」

らしい。

 

 

どう見ても、

「オーソドックスなデザイン」だ…。

 

 

「かつてあったアクション」をするに違いない。

 

 

釣り場で投げている人を見たことはないし、

仲間のボックスにも入っていない。

 

 

「どこで、どう、流行ってるんだよ…」

 

「今、確実に、キてない」

 

と思いながらも、

 

チープで怪しい外観に惹かれ、

 

気づいたら買っていた。

 

(けっこう高くて、当時、3,000円近くした。)

 

 

 

ブラジルのメーカー「KV(Kuroiwa Venturini Iscas Artificiais)」社の『ジョー ぺピーノ』。

 

 

ブラジルか…。

 

 

チャートではなく、あえて「カナリア色」と呼びたい。

 

 

アマゾンの「怪魚」を釣るためのルアーなのだろうか…

 

怪しいわけだ。

 

 

しかも誰だよ…

 

Kuroiwa Venturiniって…。

 

 

 

しかし、、

そのアクションには、正直、驚かされた。

 

 

形に似合わず、多芸多才

 

 

ロナウジーニョやロナウドの、あの独特のリズム、ステップワークを彷彿とさせるのだ。

 

 

一緒に釣りをしていた仲間全員が、衝撃を受けたほど。

 

 

「ポッパーとかスイッシャーいらないんじゃないの?」

と思わせるくらい。

 

 

軽く暴れているのに、水を押す力は重い。

 

 

そのアクションはどんなスピードでも色褪せることはないのだが、

真骨頂は、ロッドアクションを加えた高速引き。

 

 

ほぼ垂直浮きの姿勢から、激しくダイブ。

 

 

不規則に繰り出すダートは、パニック状態で逃げる小魚そのもの。

 

実測値22.0g

 

 

それでいて、あくまでもアングラーのコントロール下にあるのだ。

 

 

ものすご〜く釣れそう。

 

 

 

Kuroiwa Venturini…

 

誰だか知らないけれど(本当にいるのか⁉︎)…

 

DNAが「サンバ」とか「カポエイラ」。

 

本物の天才だ。

 

 

 

肉薄で粘りのある素材や

 

軽くて強いエイト環も、

 

(多分)オリジナル。

 

 

ガワは二の次。

 

 

ただただルアーの本質を追い求める姿勢…

 

好きだ。

 

 

 

ちなみに、

 

この類稀な才能をもつ『ジョー ぺピーノ』…

 

なぜか、いつも、

 

「釣れそう」で終わる。

 

 

それゆえ、、

 

あまり釣ったことがない。。

 

 

 

釣れ釣れ度■■□□□

ロスト度■□□□□

レア度■■■□□

「ジンガ」度■■■■■

*