なんでこんなの持ってるんだシリーズ その17
小学生のとき、
同じクラスの女の子から、
巨大な出目金をもらった。
その子は「Tさん」といって、
家で、
優に20㎝を超えるような巨大な金魚を何匹も飼っていたのだ。
そのため、
“どちらかといえば目立たないタイプ”のTさんが、
当時のぼくにとっては「スター」だとか「ヒロイン」みたいな存在だった。
(あれから30年近く経つが、後にも先にも、あんなに大きな出目金を見たことがない。)
まっ、とにかく、ぼくは、出目金が大好きなのである。
じゃなきゃ、こんなルアー、絶対に買わない。
ビバ『ポッパークランク V6』
出目に加えて、、
細身のシルエット、
約50mmというサイズ、
艶かしいカラー…
どれをとっても“(釣果は)堅い”と思った。
しかし、そこは、
数々のエキセントリックな作品を生み出してきた
コーモランブランド。
一筋縄ではいかない。
これ、無垢なのだ。
(1999,『ロッドアンドリール’99.2』,地球丸,p136)
ものすごい勢いで沈む…⤵︎
ロングキャストすれば、十中八九、根掛かり。。
その上、クランクベイトのように泳ぐことも、ない。
この破綻した動き方は…そう、ジェット風船のよう。
“トリッキーなアクション”ととれなくもないので、解説文の通りなのだが…
一体、何を意図して開発したのだろう。
そもそも、ふっくらとしたボディがあっての出目金じゃないか…
これじゃあ、アリクイの頭だ。
結局、ぼくは、
やっぱり、、
コーモランの仕掛けた罠にはまってしまった…。
ちなみに、
もらった巨大な出目金は、
家の水槽に入れた途端、
即死した。
水質の変化にショックを起こしたのだろう。
翌日、Tさんに、
「金魚、元気〜?」
と聞かれたので、
「う…うん。昨日から、ずっと、じっとしてるよ。」
みたいなことを言って、ごまかした記憶がある。
かわいそうなことをした。
釣れ釣れ度■□□□□
ロスト度■■■■■
レア度■■□□□
「出目金はすぐ死ぬ」度■■■□□