メルセデスのドライバーは、“運転が下手率”が抜きん出て高い。
高速道路なんて、直線をかっ飛んだかと思うと、カーブに差しかかった途端、前が詰まってもいないのに急激に減速するから厄介である。
細街路ですれ違う際も、止まらないし、寄らないし、そのまま真っ直ぐ突っ込んでくるし。。
(止まれない、寄れない、と言ったほうが正しいか)
で、そういうメルセデスに限って、小柄で上品そうな高齢女性が、恍惚の表情で運転していたりする。
いや、別に怒っているわけではないのだ。
高齢者だけじゃなくて、そういう“運転が下手な人”こそ、メルセデスに乗るべきなのである。
メルセデスに乗ることで、事故を起こすリスク、歩行者を傷つけるリスク、をあらかじめ回避することができるはずだ。
これが今回のルアーの話につながる。
2018年発売、レイドジャパン『デカダッジ』。
ちょいお高めの5,720円。
ややピーキーな印象をもつ『ダッジ』に対して、
『デカダッジ』は超〜楽ちん。
メルセデスである。
ウエイト/55.0g(オリジナルサイズの『ダッジ』は32.5g。共に実測値)
ズドーンと我が物顔でポイントに突っ込んでいくので、
(まぁ、キャストはそこまで簡単ではないか…)
あとは、ただ、ぼーっと巻いてくればいい。
元来、精良なるノイジーであることに加え、
どっしりとした量感、ルアー自体のパワー、が、
水面での極上の安定感、安心感、を使い手に与えてくれる。
オリジナルサイズの『ダッジ』にありがちな「着水後、片っぽのウイングが開かない」なんてトラブルも皆無。
もう、ウイングの調整に頭を悩ますこともないのだ。
当然、上級者の高度な要求に応えるだけのポテンシャルももっているが、
ビギナーや“バス釣りが下手”な人にこそ、使ってほしいルアーなのである。
大きいことによるマイナス要素は、
「使い手のメンタルがやられる」
ということだけ。
あとは気にしなくていい。
勇気をもって投げ続けることさえできれば、驚くほど小さいバスも喰ってくる。
カテゴリ的にただ巻いてくればいいルアー。
無理に神経質な『ダッジ』を使ってもやもやするより、
『デカダッジ』を使えば、
楽に、
(たとえ釣れなかったとしても)バス釣りの本質を体験できる(かもしれない)。
そうそう…ぼくも棺桶に片足を突っ込んだらメルセデスを買うことに決めている。
釣れ釣れ度■■□□□
ロスト度■□□□□
レア度■■□□□
「走る棺桶」度■■□□□