ぼくは(多分)他人よりバイブレーションプラグが好きだ。
なぜなら、釣れるから。
この一点に尽きる。
バイブレーションプラグというものは、往々にして所有欲を満たしてはくれない。
画一的というか、没個性というか、、
ルアーに表情がない。
ラトルサウンド以外は似たり寄ったり。
(実際に泳がせてみると全然違うんだけどね…笑)
ただ、中には、エキセントリックなやつもいる。
例えば、、
フィッシュワールド『カンガルーシャッド』なんてどうだろうか。
有袋類だから「カンガルー」。
背びれのつけ根に穴があいている。
この穴についてぼくは、15年もの長きに渡り、
「ケミホタルでも差し込むのかな」
と思ったり、
「味と匂いを染み込ませた何かを装着させるのかな」
と思ったり。
何しろ情報がなかった。
そこにきて、ぼくがリスペクトしてやまないDab氏の『B級ルアー列伝』(Dab,2002,つり人社)である。
『カンガルーシャッド』が取り上げられているのだが、氏によるとこの穴は、
ラトル音を共鳴・増幅させるための穴
らしい。
だからなのか、数多あるバイブレーションプラグの中でも、(陸で聴く)そのサウンドは抜きん出て心地よい。
’80年代の中頃〜’90年代前半にかけてのルアー。
ボリューミーで、ふっくらとしたボディラインは、所有欲をも(ほんの少しだけ)満たす。
フィッシュワールド物だけあって「Tom Mann Design」。
やるなあ。。トムマン。
釣れ釣れ度■■□□□
ロスト度■■■■□
レア度■■■■□
「音の詩人 トムマン」度■■□□□