バグリー/ICU

小学生の頃、父に、千葉県内のとある釣り堀に連れて行ってもらった。

 

そこで、ぼくは、

白く変色した、糸を引く、でろでろの、巨大なヘラブナを釣った。

 

極めて不快な思い出だ。

 

 

 

それ以来、

「バスは瀕死の魚を好んで喰わない」

と考えている。

 

 

少なくとも、病気の魚は喰わない。

 

 

バス釣りを長く続ければ続けるほど、その考えは確固たるものになっている。

 

 

 

『バスは弱った魚を襲う』というのは、嘘だ。

 

 

生き生きとしたベイトがいいに決まってる。

 

 

 

だから、『ICU(集中治療室)』というネーミングでも、これは大丈夫。

 

ちゃんと喰ってくる。

 

 

 

バグリーがイメージしたのは、入院患者ではなく、スタッフのほう。(本当は、“患者”のほう)

 

 

「ICUの医療スタッフのように信頼できる」という意味。(本当は、“瀕死の状態”という意味)

 

 

 

浮力が小さく、ぐぐっと水に絡みながら、余裕のスライディングを披露する。

 

 

 

生き生きとした状態というのは、何もルアーを“素早く動かせばいい”というものではない。

 

 

超スローでも、漂わせておくだけでも、

健康的な雰囲気を醸し出せるルアーがいいのだ。

 

 

 

釣れ釣れ度■■■□□

ロスト度■□□□□

レア度■■□□□

「常識を疑え」度■■■□□

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