DURA-PAK/“Famous Lures” Lucky Minnow

年1くらいで、

 

「東京23区を全て言えるか」

 

やってみたくなる。

 

 

そんなとき、だいたい最後まで出てこないのが「板橋区」だ。

 

 

ぼくは板橋区に縁もゆかりもないので仕方がないのかもしれない

 

…が、そもそも板橋区には何もないような気がする。

 

 

ところが最近、偶然にも、板橋区に湖池屋の本社を発見した。

 

 

今をときめく、あの、湖池屋。。

 

 

考えてみると湖池屋は、

 

“スナック菓子が美味しい”という以前に、

 

「湖」に「池」という、釣り人には放っておけないメーカーなのかもしれない。

 

 

これでもう板橋区を忘れることはないだろう。

 

 

これが今回のルアーの話につながる。

 

 

幼少期、隣に住む大叔父がぼくの釣りのスポンサーであったことは折りに触れて述べてきた。

 

 

その頃の釣り仲間(といっても、ぼくはおじさんたちにくっついて行っていただけ)に、やはり近所に住む、小池さんという(「湖池」ではない)大叔父と同世代の紳士がいた。

 

 

そして、釣り仲間(おじさんたち)の間で、

 

小池さんが飛び抜けてバス釣りがうまい」

 

と評判だったのだ。

 

 

しかし、当時のぼくにとって、小池さんは“謎”でしかなかった。

 

 

一緒に釣りに行っても、一度も釣りをしているところを見たことがないのだ。

 

 

当然、タックルはしっかりと車に積み込んでいる。

 

 

ところが、釣り場に着くと、毎回、忽然と姿を消すのであった。

 

 

つまり、小池さんは行きと帰りの車中にしか存在していないのである。

 

 

それなのに、“飛び抜けてバス釣りがうまい”って…

 

 

自分だけ時空を超えてしまったのではないか…

 

 

という恐怖に駆られたことも、一度や二度ではなかった。

 

 

 

さて、そんな小池さんにもらったルアーが、今でもいくつか手もとにある。

 

 

その一つが、多分デュラパック社の『ラッキーミノー』。

 

 

およそ30年前、

 

「これが釣れる」

 

との話だった。

 

 

(どこか別の時空での話だとは思う…)

 

 

 

「フェイマスルアーズ」と銘打って、有名どころのルアーを堂々とパクっているあたり、ある意味潔い。

 

 

デュラパック社はさまざまなタイプのルアーをリリースしていたようだが、どうやら、基本的に、パクリで、ジャパンメイドのOEM。

 

 

 

細部を見ていこう。

 

 

反射板だけではない。

 

 

お腹のリグがヒートンではないところがミソ。

 

 

同じく平行宇宙に存在しているルアーでも、コーモランとは大違い。

 

 

これだけでぐぐっと魅力的になるのだから、不思議なものである。笑

 

 

 

結局ぼくは、小池さんがバス釣りをしている姿を見ることは、ただの一度もなかった。

 

 

すでに故人なので、どこでどうやって『ラッキーミノー』を手に入れたのかも、知る由もない。

 

 

ただ、“飛び抜けてバス釣りがうまい”小池さんがくれたルアーなのだから、、

 

 

きっと「釣れる何か」があるのだろう。

 

 

 

釣れ釣れ度?

ロスト度■□□□□

レア度■■■■□

「パラレルワールドの住人」度■■■■■

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