Wooden Hearts/ノーマジーン ベイカー

フックがたくさん付いているルアーの中で、これは「動く方」。

 

 

ウッデンハーツ『ノーマジーン ベイカー』

 

ウエイト/34.5g

 

 

5フッカーどころか、なんと6フッカー(!)。

 

 

決して冗談ではなく、手に取るだけでどこかの針が刺さる…という殺人級のルアーである。

 

 

では、なぜ、こんなにフックだらけでも動かなくないのか?

 

 

まず、浮力が大きい。

 

 

ご覧のとおりのファットボディに加えて、

質感がパスパスなのだ。

 

例えるなら、ブランクが、腐ってるというか、シロアリに食われちゃってるような感じ。

 

(実際にはもちろんちゃんとしている)

 

 

そして、塗り。

 

 

どんなルアーもそうだが、塗りが厚いとアクションは重鈍になる。

 

しかし、この『ノーマジーン ベイカー』は、驚くほど、塗り(塗料?)が軽い。

 

 

その上、ある程度の強度を兼ね備えている。

 

 

だから、「薄い」ではなく、「軽い」という表現がしっくりくる。

 

 

ビルダーは、的場豊行氏。

 

 

なるほど、氏は当時、車の板金塗装会社に勤務していたらしい。

 

 

そして、氏は、1998年の製作開始から、わずか数年でルアービルダーを引退したようである。

 

極めて常識的な人物であったに違いない。

 

 

深みがあるのに(それほど繊細に塗られてはいないが)、軽い。

 

それでいて、硬く、頑強。

 

…この塗装技術・技法が少しでも継承されていれば、ずっと多くの、すばらしい(軽快に泳ぐ)インディーズ系ルアーが生まれていたことだろう。

 

 

 

それにしても、、

 

 

ここまでたくさんフックが付いていると、

「毛とかラバー的な効果があるのでは…」

と思ってしまう。

 

 

 

20年ほど前、風来堂で、中古で2,000〜3,000円で購入した記憶がある。

 

 

 

釣れ釣れ度■■□□□

ロスト度■□□□□

レア度■■■■□

「動かないっちゃあ動かない」度■■■■□

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