「ハマグリ」SOUTH BEND/FIN DINGO

「パンティストッキング」という言葉に異常に反応する先輩がいる。

 

 

渡部篤郎似のクールで熱い男なのだが…

 

 

数年前、何人かで喋っていたときのこと。

 

 

会話の自然な流れで、一人の女性の口から

「パンティストッキング」

という言葉が発せられた。

 

 

ごくごく自然な、至ってまともな話題の中で。

 

 

そんなわけで、もちろんそのまま会話が続くと誰もが思った(否、そんなことすら誰も意識していない)次の瞬間、

先輩が、

見る見る顔を赤らめ、

突然頭を抱えたのだ。

 

 

そして、

「ちょっ、ちょっとぉ!やめてくださいよ!」

「恥ずかしい!」

と言うではないか。

 

 

「何事か!?」

と、もちろん、みんな唖然としたわけで…

 

 

その後、再び誰かが、会話の自然な流れの中で

「パンティストッキング」

と口にすると、

先輩は、

顔を、またしても紅潮させ、

両手で覆いながら、

「ちょっと!いやらしい!」

と言ったのだ。

 

 

唖然からのおもしろい、を通り越して、

正直、謎である。

 

 

しかし、これが、今回のルアーの話につながる。

 

 

サウスベンド『フィンディンゴ』

 

’50〜’70年代のルアー。

 

 

もともとは、1950〜1953年、サウスベンドに吸収されるまでの間、Ropher(ロファー/ロウファー)というメーカーが製造していたようである。

 

それがオリジナル。

 

 

 

ぼくは、このルアーを前にすると赤面してしまう。

 

 

だって、

ビラビラといい…

色味といい…

いやらしい!

 

 

こうしてブログを書いている今も、恥ずかしくてたまらない。

 

 

だって、このビラビラ…

そして、この色味…

これは、もう…

ハマグリだ。

 

 

しかし、

ぼくらヘンテコルアー好きのバイブル『B級ルアー列伝 弐』(Dab,2008,つり人社)の中で、

Dab氏は、

「愛くるしい姿カタチ!」

「根本からにじみでる可愛いさ」

しまいには、

「コイツら500個くらいに埋もれて眠りにつきたい」

などと述べている。

 

 

ぼくはあえて異をとなえたい。

 

 

これほど、

性欲的というか、

肉感的というか、

淫猥なルアーが他にあるだろうか。

 

 

いや…

まさかとは思うが…

Dab氏は“そこまで分かっていて”、

「コイツら500個くらいに埋もれて眠りにつきたい」

と述べているのかもしれない…

 

もしそうであるなら、

達人というか、

ゴールドフィンガーというか、

氏は、かなりレベルの高いエロスである。

(失礼!)

 

 

 

さてさて、、

肝心のアクションについて。

 

 

スローシンキング設計で、

巻くと浮いてくるタイプのルアー。

 

 

ゆっくり巻くと

ユラユラ〜

フラフラ〜

と、背中を水面に出して泳いでくる。

 

まぁ、ブリブリする感じは全くなくて、微かに。

 

 

かといって、速く巻くと、

横になって水面を滑ってきてしまう。

 

 

ところが、少し巻いた後にトゥイッチしてやると、『フィンディンゴ』は豹変するのだ。

 

 

水面直下での240°ターンは、なかなかお目にかかれるものではない。

 

 

ここに、

ありきたりなリップではない、

下腹部についたビラビラの真髄を見たり。

 

(動きの質はMR車をイメージしてほしい)

 

 

つまるところ、

なんて卑猥で神秘的な造形なのだろう…

という話。

 

 

恥垢が 白い粉がたまっていて、とにかくクサくて、、いい。。

 

 

 

釣れ釣れ度■□□□□

ロスト度■■■□□

レア度■■■■■

「まんまんちゃま」度■■■■■

*