「英雄」P.T.FACTORY/ZENITH

幼い頃、

「ミミズにおしっこをかけるとちんちんが腫れる」

という迷信が、とにかく怖かった。

 

 

だから、

外でおしっこをするときには、必ず、

下にミミズがいないかを確認していた。

 

 

とはいえ、小学校に入る頃にもなると、あえてミミズにおしっこをかけて遊んでいた。

 

 

大型のミミズを見つけては、「男子同盟」と称し、みんなで一斉におしっこをかけた。

 

 

そんなことをしておきながら、

実は、夜眠れないほど、

ちんちんが腫れる恐怖と戦っていたのだった。

 

 

ところが、何十匹というミミズにおしっこをかけてきたのに、待てど暮らせど、ちんちんが腫れる気配はない。

 

 

幼いながら、

「ミミズとの距離が遠いことが、ちんちんが腫れない原因ではないだろうか」

と考えた。

 

 

ぼくは、

なんらかの菌のようなものが、おしっこを伝って尿道に入り込み、悪さをする

…そう信じていたのだ。

 

 

それからは、

しゃがんで、

至近距離でミミズにおしっこをかけた。

否、かけまくった。

 

 

それでもちんちんは腫れない。

 

 

男子はかなりバカである。

 

 

終いに、ぼくは、

ちんちんの先っちょをミミズになすりつけながらおしっこをする

という荒技を繰り出すに至った。

 

 

そうして、「男子同盟」の中でも、英雄の名をほしいままにしたのだった。

 

 

結局、それでもちんちんは腫れず。。

 

 

まぁ、迷信のおもしろさを知るいいきっかけにはなった。

 

 

これが今回のルアーの話につながる。

 

 

プライムタイムファクトリー『ゼニス』

 

 

ピンスポットで誘いをかける系のルアーなのだが、

水面で、Vの字からでろんと体を伸ばし、またゴニョゴニョとVの字に戻る姿が、

エサ釣りに使われた死にかけのミミズをイメージさせる。

 

 

このアクション、

横方向の動きが制限されているので、

ガチャガチャすることなく、意外なほどいい。

 

嘘っぽくないのだ。

 

 

「首を振る」という触れ込みは適当にスルーしていいが、

体が真っ直ぐになったとき、軽く、進路を変えてくれる。

 

 

ロッドアクションによっては、驚くほどしっかり水を噛む。

 

 

緩急もつけやすいし、

使い手の意図も汲み取ってくれるし、

「フリッカーマッシュ」とは大違いである。

 

 

 

最後に、、

安価で(本ブログで紹介したものは全て3,000円台)

タフで、

ちゃんとしたルアーをリリースしていた

「プライムタイムファクトリー」。

 

 

依存の価値がある稀有なインディーズ系ブランドであった。

 

 

 

釣れ釣れ度■■□□□

ロスト度■□□□□

レア度■■■□□

「亀頭包皮炎にならなくて本当によかった」度■■■■■

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