REBEL/DEEP Wee R

バス釣りを始めた頃、ぼくにとってのいいルアー—釣れそうなルアー—とは、

 

「見かけが本物っぽい」

 

その一点に尽きた。

 

 

つまりは、

 

ただの“魚釣り”だったわけで、

 

バスフィッシングのもつゲーム性やルアーのおもしろさ、奥深さ、に全く気づいていなかったのである。

 

 

そんなぼくの視点を瞬く間にスウィッチしたのが、

 

Silver/Blackのレーベル『ディープ ウィR』である。

 

 

’80年代の終わりに、釣り仲間の大人の人からもらい、

 

その風貌があまりにも釣れなそうだったので、

 

さりげなくボックスの中で寝かせていた。

 

 

ところが、周りの大人の人が、「釣れる」だの「すごくいい」だの「投げてみろ」だのうるさいものだから、、

 

とりあえず泳がせてみたら…

 

「そのアクションに度肝を抜かれた」というわけである。

 

 

“頭をガツンとやられる”とはまさにこのことで、

 

その日はほとんど気を失った状態で、一日中『ディープ ウィR』を投げ続けていた(に違いない)。

 

残念ながら、この個体は、最初にもらったものではない。

 

 

意外とロールが入った、ピッチの速いウォブリング。

 

 

タイトではないのに、速い。

 

 

なおかつ、アクションには一切角がない

 

 

今見ても、(さすがにガツンとはやられないけれど)心底いいアクションだと思う。

 

 

当時、霞ヶ浦辺りでは、これだけで二桁は堅かった。

 

 

(そして二桁はロストした)

 

 

そうそう…なぜか印旛沼周辺ではそこまで効かなかったなぁ。

 

 

 

 

それから15年程が過ぎた頃、リアルめのカエルカラーにハマっていた時期があり、

 

ナチュラルプリントの『ディープ ウィR』をネットオークションで購入。

 

確か1,000円くらいはしたんじゃないかな?

 

 

往時の勢いが忘れられず、釣行の度に投げていたのだけれど、、

 

どうも釣れない。

 

 

そこで、ある時、アクションを確認してみると…

 

ぼくが知っている『ディープ ウィR』よりも、明らかに、だるい。

 

 

ロールもない。

 

 

全体のアクション(泳ぎ)を構成する挙動一つひとつが、

 

どれもほんの少しだけ“もっさり”しているのである。

 

 

(強調するが、決して悪いわけではない)

 

 

この個体も同じように古いものであって、設計の変更がなされたとは考え難い。

 

リップの凸加工(ネーム)は、製造時期によってなのか、いくつかパターンがあるようだ。

 

 

つまり個体差だろう。

 

 

レーベルは、後付けリップだからといって、個体差が結構ある。

 

 

 

 

それから何年かの後、中古ショップで見つけて購入したのが、パーチカラーのもの。

 

これは400〜500円だった。現在の相場は完品でも2,000円程度か。

 

 

これは十分よく泳ぐ。

 

 

やはりSilver/Blackのものと比較すると、

 

ロールは小さく、

 

お尻の振り幅も狭いが(支点の位置がわずかに後方にあるように思う)、、

 

パーチカラーのみ、ラトルサウンドがクリアな高音。他の二つはくぐもっている。

 

 

安定した「ぶりぶり」は健在であり、

 

なにより普通に釣れる。

 

 

 

…となると、最近のモデルはどんななのだろう。。

 

 

購入して、比較したくなる。

 

 

だって、本当にいいルアーなのだから。

 

Silver/Blackのものだけ、体高が1mmほど高い。

 

 

このようにして、ルアーが、ぼくにとってただの擬似餌から、最高に楽しいおもちゃへと変わっていくのである。

 

 

 

釣れ釣れ度■■■□□

ロスト度■■■□□

レア度■■■□□

「インリンオブジョイトイ」度■■■□□

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