12‚13才の頃、
寒くなると、
級友何人かで、
ちょこちょことシーバス釣りに行っていた。
これと、
レッドヘッドのラパラ「CD9」と、
タックルハウスの「K-TENブルーオーシャン」
を持って。
港湾の釣り場までは、自転車で1時間以上。
ある日、級友のひとりが、
「こっちが近道だ」
と言うので、みんなでついて行くことにした。
ところが、
知らない間に、なぜか、自動車専用道路に侵入してしまった。
まだ、夜も開けていない、真っ暗な時間帯。
もう時効だろうが、、
本気で死ぬかと思った。
大型トラックが、何台も、高速度で、走り去っていく。
「今、腕にかすったんじゃないの?泣」
という距離を。
クラクションを鳴らしっぱなしで近づいてくる(そりゃ当たり前だ)車にビビって、ふらつく…
逆に危ない。
級友が落としたタックルボックスが、トラックに轢かれて、ルアーごと木っ端微塵にされる…
次はぼくの番かもしれない。。
「生きた心地がしない」とはこのことである。
それから、おそらく、数百メートル走ったところで、
防音壁が消え、
低い柵の向こうに並走する一般道が現れた。
この時ばかりは、仲間意識など皆無。笑
みんな、我れ先にと、柵の向こう側に自転車を放り投げて、脱出した。
『セッパリ』には、この強烈な思い出以外、何もない。
90mm
10.3g(実測値)
定価1,600円
オリムピックが量産化したもの。
経年劣化によるひび割れが酷い。
発売されたのは’80年代中頃のことらしいが、
ぼくが購入したのは’90年代の初め。
店員は、
「シーバスがよく釣れるから」
ではなくて、
「ただ、たくさん売れ残っているから」
このルアーをぼくに勧めたのだろう。
まぁ、半額くらいにはなっていたと思うから、いい。
セッパリとはカラフトマスのこと。
カラフトマスのオスは成熟すると背中がもり上がる。
しかし、このフォルム(浮力・バランスの関係だろうが…)は好みが分かれるところ。
ぼくは、好きじゃない。
ものすご〜く違和感がある。
アイがワイヤー貫通式なので、ボディ素材はプラではないだろう。
ネット上には、
「高密度発泡素材」とするものと「バルサ材」とするものの、
二つの情報が混在している。
(多分、前者なんじゃないかなぁ)
どうせ釣れないので、もう一つ手に入ったら、割ってみたい。
ところで、、
「こっちが近道だ」と言った級友がそれなりの制裁を受けたことは、想像に難くないだろう。
釣れ釣れ度■□□□□
ロスト度■■■■□
レア度■■□□□
「鉄拳制裁」度■□□□□