信州、山間部のとある池でヘラブナ釣りに興じていたときのこと。
そのシーズンは、池の周囲に、やけに《クマ出没注意》の看板が多かった。
都会育ちのぼくの恐怖心を煽るには、それだけで十分だった。
釣りを始めてしばらくすると、背後の藪で、ガサガサと音がする。
(あぁ、、やばい…泣)
その場を離れようと、そっと立ち上がった瞬間、
ピョンっと、大きなウサギが跳び出てきたのだ。
もちろんすぐにはウサギだと認識できるわけがなく、恐怖のあまり、ぼくは落水寸前だった。
しかし、先にヘラ台から落ちたのは、ぼく以上にびっくりしたウサギの方だった。
ウサギはそのまま、上手に、一目散に、対岸まで泳ぎ、
深い森の中へ姿を消した。
そう。
その時、
ウサギの泳ぐ姿を見て、
「あっ…、シャローラビットだ…。しかも、ビッグ…。」と思ったのだ。
TIFAの「ウッディベル」ブランド(どこがどうなってるんだか、、もうめちゃくちゃでよく分からない・笑)。
オリジナルの「シャローラビット」は、使い方によっては優秀なルアーだ。
関東のマッディレイク育ちなら、使ったことのない人はいないだろう。
(でも、ちょっと小さいなぁ)と思っていたところに、この「シャローラビット ビッグ」。
ちゃんと両方投げ比べて、間もなく、こちらがファーストルアーになった。
(このふたつ、見た目は一緒でも、性格は全然違う。)
ぼくがあれこれ語るよりも、当時の広告があったので…ご参照ください。
(北越正治,『タックルボックス No.134』,1993)
ぼくが好きなカラーは、「#17 チャートスプーク」。
エリアの状況さえ読み間違えなければ、決してマッディレイクにしか効かないようなルアーではない。
それにしても、ルアーを“逃す”という考え方、、
う〜ん、、、さすが「ウッディベル」。
三嘆に値する。
そうそう、ビッグサイズのシャローラビットを使ったからといって、“ビッグフィッシュのヒット率がアップする”ということはない。
そのときのコンディションによって、「オリジナル」でも「ビッグ」でも関係なく、ビッグフィッシュは好きな方を喰ってくる。
だから、結局、アングラーも好きな方を選べばいい。
ぼくが好きなのは、この、より愚鈍な「ミスターBIG」だ。
(まぁ、「クラップシューター」の方が圧倒的に好きだけど…!)
釣れ釣れ度■■□□□
ロスト度■■□□□
レア度■■■□□
「To Be With You」度■■■■■