「近代化」RAID JAPAN/LEVEL CRANK GORILLER

まだ10代の頃、何度か先輩のランクルを運転する機会に恵まれた。

 

 

(望んで運転したわけではない)

 

 

70ショートボディというめちゃくちゃ格好いい希少車なのだが、端的に述べると“故障車”。

 

 

特にブレーキが深刻で、フロアまでべったり踏み込んで、やっと「ぐぐぐっ」と利くのだ。

 

 

だがしかし…

 

 

常にそんなだったらまだしも、

 

ブレーキペダルに足をちょこんと乗せた瞬間、強烈に(いきなり100なのである)ブレーキがかかることがあって…

 

 

息は止まるし、脳は揺れるし、肋骨も折れそうになる。

 

 

まぁ、結局は、ブレーキだけじゃなくて、ありとあらゆる箇所が、がたがた、ぼろぼろ。

 

 

辛うじて走っている、辛うじて乗れる…といった状態であった。

 

 

先輩はこの車を普通に、極めて上手に、運転していたし、

 

ボートのランチング(これはこれで引きずり込まれそうで怖かったが)にまで使っていたのだから…

 

その集中力にはすっかり感服した。

 

 

(当時の駐艇場は「高級SUVかぼろぼろの国産車」みたいな感じではあった)

 

 

一方、免許を取ってからまだ日の浅かったぼくは、

 

ランクルへの憧れ

 

ランクルを運転してる自分かっけー

 

普段とは違う車を運転することのおもしろさ

 

止まらないかもしれない恐怖

 

急激に止まるかもしれない恐怖

 

単純にものすご〜くめんどくさい

 

等々、さまざまな感情を抱きながら、決して長くはない距離を必死に運転していた。

 

 

これが今回のルアーの話につながる。

 

 

先輩の乗っかっていた70ショートボディは、ぼくにとってのバグリー「バルサB」シリーズなのだと思う。

 

 

バグリーへの憧れ

 

格好よさ

 

「バルサB」を投げている自分はそのへんのバサーとは違うんだぞ

 

…そんな理由から、無理をして必死に

 

ちゃんと泳ぐかどうかも分からない

 

アクションさせるのがけっこうめんどくさい

 

「バルサB」シリーズを使ってきたのだ。

 

 

(そうして数々の魚を釣ってきたのもまた事実である)

 

 

ただ、やっぱり、故障車的な“使い勝手の悪さ”は否めないわけで…

 

 

そのうち「バルサB」を投げる機会は失われていく。

 

 

でも、釣りのスタイルとしては好きなわけで…

 

 

見ためが近いルアーをいくつか投入してはみたものの、どれも全然しっくりこなくて…

 

 

軽く悩んでいたところに、

 

 

3年前、「バルサB」の最高の代役が現れたのだ。

 

 

レイドジャパン『レベルクランク ゴリラー』

 

 

使用感、スペック、等はネットにあふれているので割愛するが、

 

「『バルサB』シリーズの代役」ってことで汲み取っていただけたら。

 

 

ちなみにぼくは潜らせません。

 

 

正直、(そういう意図で作られてはいないと思うけれど)ほぼ「バルサB」を超えちゃってる。

 

 

悔しい。。笑

 

 

旧車、または故障車から、超楽ちんな最新の車に乗り換えた気分である。

 

 

これはもう代役じゃないな…完全に引導を渡した。

 

 

(裏を返せば、1970年代に誕生した「バルサB」の遺伝子ってすごいんだなぁ)

 

ウエイト/18.0g

ボディ長/66mm

価格/1,870円

 

 

フルサイズクランクといっても、20センチくらいの魚が平気で喰ってくるので、ご心配なく。

 

 

 

釣れ釣れ度■■■□□

ロスト度■■□□□

レア度■■■□□

「ラトルは入ってないけれど 文明開化の音がする」度■■■□□

*