TOMY/Pokemon Lure

ぼくが通っていた自動車教習所は、

 

チンピラみたいな人が、免許を取るのに自分で車を運転して通っていたり、

 

そういうのがいるせいなのか、武闘派の教官が多かったりと、

 

一風変わっていた。

 

 

武闘派の教官は普通に殴ってくるタイプの人たちなので注意が必要だったが、

 

武闘派じゃない教官は、それはまあ適当で、、

 

路上教習中、

 

(ぼくの運転がすこぶる上手かったせいか)助手席で熟睡する人はいたし、

 

コーナーを果敢に攻めると褒めてくれる人もいた。

 

 

そんな中、「バス釣り好き」ということで仲良くなった教官(武闘派)がいたのだが、、

 

その人から、

 

「もし見つけたら2つ買っておいて」

 

と頼まれ、“見つけたので”購入。

 

 

「ヤドン」「ピカチュウ」「ゼニガメ」の3体セットで売られていたトミー『ポケモンルアー』。

 

 

会計後すぐに、

 

「買えましたよー」

 

ってなメールを送ると、

 

「今から行く! 20〜30分時間潰してて」

 

みたいな返信がきた。

 

 

後日渡すのもちょっとめんどくさいと思っていたし、それならそれで手間が省ける。

 

 

しかも、釣具店で20〜30分時間を潰すことなど、お安い御用!

 

むしろ嬉しい。

 

 

そんなわけで、しばらく店内を物色しながら待っていると、

 

バス釣り好きの自動車教習所の教官がやって来た。

 

 

さっそく店の外で『ポケモンルアー』2つ分の代金を受け取り、

 

代わりに品物を渡そうとすると、

 

「1つでいい」

 

と言う。

 

 

「??」

 

 

ぼくがきょとんとしていると、

 

「1つはプレゼント」

 

と。

 

 

それが今回上げたもの。

 

 

こういうの

 

大人だなぁ

 

おしゃれだなぁ

 

 

まだ若かったぼくが憧れにも似た感情を抱いた次の瞬間、

 

目に入ってきたのは、

 

運転席に生徒を乗せたままの教習車。

 

 

どう見ても路上教習の真っ最中だ。。

 

 

こういうところなんだよなぁ。

 

 

変なんだよ…

 

サイズ比較用。言うなれば、“虫系”である。「NINTENDO」の文字が泣かせる。

 

 

まっ、

 

おおらかな時代だった

 

ということ。

 

 

(おおらかな時代でもこれはアウトだろう…)

 

 

 

さてさて、この『ポケモンルアー』セットなのだが、

 

ルアーとしてはかなりのカス揃いで、

 

基本的にどれも泳がない。

 

 

バスの目の前でちょんちょんやっていれば、まぁ、釣れるだろうな…

 

というレベル。

 

 

もっともそれ以外に使い道は、

 

ない。

 

 

 

釣れ釣れ度■□□□□

ロスト度■□□□□

レア度■■■□□

「母はポケモンを『ボケモン』と言っていたし、職場の先輩はピカチュウを見て『なんだこの黄色いネズミは!?』と言っていた」度■■■■■

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