Mann’s/Leroy Brown

’80年代の初めに登場したルアー。

 

 

マンズ『レロイ ブラウン』

 

 

トム・マン氏のペット—バスのLeroy Brownちゃん—がモデル。

 

 

その賢さときたら全米で話題になるほどで、、家族同然、大切にかわいがっていたのだけれど…

 

(そのあたりは他に詳しいので割愛する)

 

とうとう死んじゃったもんだから、トム・マン氏、ルアーにして往時を追懐しようと。。多分。

 

 

う〜ん、だから、ミニチュアのような見ためとルアーとしての機能を両立させるという“Monumental Work”がここに完成したのだろう。

 

 

 

比較的手広くやってた釣具屋なんかでは、昔は、必ず目にした。

 

 

「釣れる」という話を一切聞かないのに、当時のバス釣り愛好家は、みんなけっこう買っていた…という珍しいタイプのルアー。

 

 

(まっ、“見ため”だな)

 

 

ぼくも、幼い頃は、「リアルだから絶対釣れるだろう」と思って投げていたが、

 

一度も釣れたことはない。

 

 

 

その後、廃番。

 

 

(『レロイ ブラウン』の出自を考えると、もともと通常ラインアップに加えるつもりはなかったとぼくはにらんでいる)

 

 

ちょうどバスバブルの頃には、市場から姿を消していたため、“にわか”には知られていなかった。

 

 

しかし、近年になって復刻。

 

 

トム・マン氏、今度は自分自身が死んじゃったもんだから【合掌】、

 

残された者が追悼の意を込めて復刻版をリリースしたのか、、

 

(いやいや…だったらリリースするのはトム・マン型ルアーっしょ)

 

 

それとも、生前、「俺が死んだら『Leroy Brown』を復活させてくれよ」ってなことを頼んであったのか。。

 

 

Dab氏の著書『B級ルアー列伝 弐』(Dab,2008,つり人社)にも取り上げられ、プチブレイクを果たすこととなる。

 

 

一粒で二度、三度、美味しい…

 

 

そんなルアーだな…。

 

 

 

この個体は、’80年代に大叔父からもらった、正真正銘の初期モデル。

 

 

Tom Mann」銘の有無や金属パーツなど、復刻版にはいくつかの仕様変更がみられるが、

 

一番残念なのは、

 

目(瞳)が嘘くさくなっていること。

 

 

ただ、旧いものよりずっと安価で手に入るし、使うにはそれで十分。

 

 

(どうせ釣れないけれど…)

 

 

いずれにせよ、

 

ぼくの中では最たる「いぶし銀」ルアーであり、

 

“バント職人”川相昌弘みたいな存在なのである。

 

 

 

釣れ釣れ度■□□□□

ロスト度■■■■□

レア度■■■□□

「ヒットはしないものの、次につなげる」度■■■■■

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