小学校の高学年になった頃からシーバス釣りにもよく行っていたのだけれど、
メンテナンスするのが面倒で、
バス釣りのリールを流用したくなかった。
でも、買うほどのこともない。
そこで、昔もらった、どうでもいいリールを使っていた(結局、ライントラブルが多かったので、しばらくして使うのをやめたけれど)。
失敗した…。
全然どうでもよくない。笑
今では、こっちのリールのほうがずっとおもしろい。
「マイコン ウルトラ No.2TR」
大森製作所なので、ボディには一応、申し訳程度に「DIAMOND」と書かれている。
メーカーの歴史なんかは詳しくないので他の人にお任せするとして、
いわゆる“MADE IN JAPAN”のこのリール。
匠の技と、魂の融合。
決しておしゃれじゃないけれど、釣り具の世界における“日本のものづくり”の象徴だった。
しかし、ぼくが持っているこの「マイコン ウルトラ No.2TR」は、大森製作所の、そして時代の終焉を予感させるものだ。
いわゆる大手メーカーのリールと似たようなものづくりへと舵を切っていることが分かる。
その後の凋落はご存知のとおり。
とはいえこれだって、
ひとたびハンドルを回せば、
高精度のギアとギアとが、剛性感あるボディの中でがっちりと噛み合い、その連鎖によってローターが回転していく…
そんな様子が、指先を伝い、映像のように頭に浮かんでくる。
「あぁ、ぼくが回してるんだ…」って実感できるリールって、今の時代、ないんじゃないかなぁ。
感動ものです。
そうは言っても、今、このリールを使いたくはない…めちゃくちゃ重い…。
そうそう、木製のノブはいただけないけれど、「ねじ込み式」のハンドルもいい。
ちなみにこの「No.2」というサイズは、需要がなかったのか、もともとあまり人気がなかったようだ。
今探せば二束三文で買えそう。
メジャーな「No.1」と比べて糸巻き量が多い。
そして、何より、ギア比が低い。
No.1の「1:5.2」に対して、No.2は「1:4.8」。
でもプラスに考えると、このギア比だったから、子どもの頃のめちゃくちゃなバス釣りが成立したのだろう。
何でも投げて、ほとんどの釣り方をそれなりに形にすることができた。
ちなみに、“TR”というのはトリガーが付いてるモデルで、ここに指を掛ければ、ベールが起きるというもの。
はっきり言って、要らない。
リアドラグも微妙だ。
他にもリアドラグのリールを使ったことはあるけれど、総じて、甘いというか、緩いというか、、好きになれなかった。
でも、そういった機構があるから、こんなにメカっぽいのである。
このスタイリング、今だからこそ、すごく格好いい!!
“マイコン”って言葉にもしびれる。笑
久々に使ってみよう。
投げるのは、そう、シマノの“HAMMER”だ!
釣れ釣れ度ー
ロスト度ー
レア度■■■□□
「ファイト中にドラグを調整するとバレる」度■■■□□