「Phenomenon」RYOBI/Basslove•Diver

アムコ「173-U」に入っているルアーの中で、一番カスいのはどれだろう?

 

 

エントリーNo.6

 

 

リョービ『バスラブ ダイバー』

 

’80年代後半のルアー。

 

 

実はぼく、「これが最強」だと思っている。

 

 

最強すぎて、市場での存在価値が全く分からない。

 

何しろ、泳がないのだから。

 

 

スーッとくる。

 

 

「リップがあるのに泳がない」という惨状を目の当たりにしたとき、まだ幼かったぼくは、軽くパニックを起こしたほどである。

 

(しかも、コフィンリップ搭載!)

 

 

こんなにクランクベイト然としていて泳がないなんて、超常現象レベル。

 

今では、尊敬の念すら抱いている。

 

 

ルアーアクションは、結局、

リップではなくて、

“全体の”バランス・クオリティで決まる

…という模範例なのだ。

 

 

 

 

カラーリングにも注目してほしい。

 

 

(造りを含めて)レーベルを意識していることは明らかなのだが、

 

これは、もう、

 

ほとんど、木目調である。

 

 

高級路線でも目指していたのだろうか。

 

 

バブル期はこういうのが流行った。

 

安っぽい車の内装みたいで、とにかくダサくて、いい。

 

 

 

 

百歩譲って、このカラーリングは「ザリ」なのだとしよう。

 

 

前向きのザリ…

 

 

ひょっとして、

敵がいないことに油断して、スーッと前進するザリ

を表現しているのか?

 

 

ということは、あえて泳がない設計なのかもしれない。

 

 

最強だ。

 

 

 

 

極めつきは、「情報量の少なさ」である。

 

 

以前、メディアで紹介されることがないルアーについて、

「激釣れなのでみんながシークレットにしている」

とか

「その存在を忘れられている」

などと述べたが、、

 

『バスラブダイバー』は、

単純に、

「真のカス」

なのだろう。

 

 

本当にだめなのだと思う。

 

 

もしくは、“消された”のかもしれない。

 

 

ひとつのルアーを歴史から消し去ることなど、

世界的なダイカストトップメーカー「RYOBI」にとっては、

いとも容易い。

 

 

存在自体もそう、

背景にある物語も然り、

最強で、最高だ。

 

 

 

釣れ釣れ度□□□□□

ロスト度■■■□□

レア度■■■■□

「キング・カス」度■■■■■

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