親友イチロックの愛竿はルーミス(G.Loomis)なのだが…
幼い頃から“使えない”ロッドをなんとかして使ってきたぼくは、
その反動から、
高校生ともなると、“とりあえず”、超人気ロッドばかりを使うようになっていた。
そんな折、イチロックに借りたルーミスに衝撃を受けることとなる。
もともと、知る人ぞ知るブランドであるルーミスに、格好いいイメージをもってはいたのだが、
実際に使ってみると、まーおもしろかった。
チューニングマシン然としたアクの強さ。
正直、使いこなすのは簡単ではないだろう。
だからこそ、一瞬で、ぼくはルーミスの虜になったし、
ロッドとアングラーとが感じ合ったときには、最高の相棒となり得ることも容易に想像できた。
今でも、ルーミスは、好きなロッドブランドの一つである。
(持ってないけど・笑)
そして、常人には理解し難いテクニックをいとも簡単に繰り出す、イチロックの釣りの秘密が少しだけ分かったような気がした。
これが今回のルアーの話につながる。
バグリー『スモールフライシャッド』
スモールフライ・シリーズにあって、個人的に、これだけは別格。
とは言え、
実はこのルアー、
いわゆる“食わず嫌い”であった。
バグリー(ひと昔前の)が大好きなくせして。
使いどころが分からなかったのだ。
だって、これ、、
ニシン科の魚じゃん。。
バス釣れないっしょ。。
ボリュームも、中途半端に、ある。
「ところが」である。
ある日、なんの気なしに投げて、ぼくはその泳ぎに脱糞 脱帽した。
周囲で繰り返される、小型のヘラやギルの“もじり”そのもの。
とんでもないルアーを発見しちゃったような気がして、
なんか、いけない気がして、
興奮のあまり腹痛を覚えたほどだった。
(最近は初めて使ったルアーに感動することなんてないなぁ)
ヒラヒラ…パタパタ…ビビッ…ビビッ…
パタパタ…グルン…グルン…
と、なんとも魅惑的なアクションを披露するではないか。
水面直下でうねったときに、一瞬の間をおいて現れる水ヨレがたまらない。
つまりは、大きな浮力を生かした、極めてリアルな、フラットサイドライブリーなのである。
バスの理性を失わせることは間違いなかった。
ものの数投で釣れたし。
その後も、浅場で、フナやギル、オイカワなんかを捕食しているときには、
どんなフィールドでも、
めっぽう強かった。
それ以外の状況ではほとんど釣れない「汎用性のなさ」も、ルーミスのロッドっぽくて、好き。
ボリューム=体高がミソで、いいサイズのバスを選んで釣ることができる(ような気がする)。
誰にも知られたくなくて、25年ほど秘密にしてきたルアー。
ここ数年、似たような演出をすることができるソフトルアーが相次いでリリースされ、けっこう落ち込んだ。笑
(よく知らないのだがディープランナーもあって、やはり、これからの季節にいいかもしれない)
釣れ釣れ度■■■■□
ロスト度■■□□□
レア度■■■■□
「春告魚」度■■■■■