’97年の冬。
このルアーを初めて目にしたとき、
ぼくは、
「嗚呼、バスフィッシングに新たな時代が来るんだな…」
と率直に思った。
クワイエットファンク『オリジナルフィー』
(最初期のものはネームが『ピカソフィー』)
結果、
本当に時代が変わったかどうかは分からないけれど、
この頃からトップウォーターをはじめとしたプラグの在り様、捉え方、が大きく広がっていったことは確かだろう。
ビルダーは久保田健二氏。
氏は、かわいいに寄せたり、グロテスクに寄せたり、、はたまた王道だったり、、と自在にルアーをデザインするが、
どれも“やり過ぎない”ところがいい。
さて、『オリジナルフィー』。
個人的に外せない点は二つ。
まず、サウンド。
「ジョロジョロ」と激しい。
尿勢(にょうせい)で例えるなら、我慢したオシッコを一気に開放した10代のよう。
気もちよくてたまらない。
首を振らなくもないのだが…
サウンドを活かすことができれば、アクションはどうだっていい。
釣れたも同然だ。
次に目。
バイトマーク信奉者のぼくは、この造形に甚く感動した。
機能面において、この目は、超重要。
絶対、有効なのだ。
一方、背面の目はひと思いに小さくしているところが、にくい。
それによって、デザイン的にも、全体が端整にまとまった。
赤い口みたいな部分も、効果があるんだかないんだか分からないが、何かしら生み出しているのかもしれない。
いずれにしても、『オリジナルフィー』というルアーは、サウンドと目でバスを釣る。
2,800円。
釣れ釣れ度■■■□□
ロスト度■□□□□
レア度■■■□□
「カルピスっぽいカラーもいい」度■■■■□