ジョイントミノーを
“隠れた名作”
であるとするならば、
「ファストバック(ファーストバック)シリーズ」はレーベルの歴とした名作である。
(往年のバサーを中心に)
使ったことのある人、
そして、いい思いをしたことのある人、
が大勢いるはずだ。
『ファストバック DR』
1960年代の後半に発売されたファストバックシリーズ。
「ファストバック DR」は、その名の通りディープランナーであり、初め日本では、イワナ釣り用のルアーとして名を馳せたようだ。
昔すぎて、ぼくは知らない。
(本で読んだ)
この個体は’70年代末〜’80年代にかけてのもの。
もちろん、バスもよく釣れる。
しかし、「DR」は、間もなく廃番になってしまった。
見た目・スタイリングがいけなかったのだろうか?
「キャメル」にはぴったりなのに…
一方のシャローランナー(通常、こちらを指して「ファストバック」と言う)は、
「ファストバック DR」より長きに渡って製造されてきたようだし、
近年、復刻も果たしている。
これも、名作たる所以である。
店頭で見かけると、「DR」と同じマヌケな表情なのに、どこか誇らしげでムカつく。笑
ちなみにシャローランナーは、
’70年代後半、本国において、ウェイクベイトとして(水面で引き波を立てて)使うのが流行り、
その様から、「ハンプバック(Humpback)」と呼ばれるようになった。
これだって、愛称は「HUMPY」なのである。
さて、復刻も果たせなかった「DR」なのだが、
はっきり言って、
シャローランナーよりも簡単にバスを釣ることができる。
それなのに…涙
ウェイキングという、昨今の、陳腐な流行りに乗れなかったわけだ…
まぁ、復刻したとしても、間違いなく売れなかったことだろう。
というか、シャローランナーとて、到底売れているとは考えられない。
(サイズアップして巨大にでもなっていれば別だが…)
このあたり、ドロドロとした複雑な事情が絡んでいそうだ。
普段ならパンチの効いた体臭も、どことなく哀愁を漂わせている。
釣れ釣れ度■■■□□
ロスト度■■■□□
レア度■■■■□
「大人の事情」度■■■□□