幼い頃、
同ブランドの変な口をしたポッパーが欲しくて、
都内の今は亡き釣具店に電話したところ、
「ありますよ」
ということだったので買いに行った。
ところが、店に行くと、なかったのだ。
(何か別のルアーと間違えられたのだろう。)
失意のどん底に落とされたぼくが、仕方なく代わりに買ったのがこのルアー。
当時の愛読書「ヒット:バスルアー」(西山徹,1984,廣済堂出版)に『バスマスター』という名で載っていたので、
これは確実に釣れるだろう…
と思って。
L&S ミロルアー『ジョインテッド クランクベイト』
極めて普通に泳ぐのだけれど、昔は金属リップがすごく嫌で(笑)、多分、2〜3投しただけ。
仕舞いこんでいるうちに、表面が「桃」みたいになってしまった。
(釣り堀に行くと、よくこんな魚泳いでるな…)
ただし、フルーティーな香りはしない。
熟した銀杏臭である。
稀に中古ショップで見かけるが、「シンカー」ばかり。
根掛かりしそうだし、動きもたるそうだけれど…どうなのだろう?
まっ、沈むルアーが主流だったのだ。
だから、「フローター(フローティングモデル)」は珍しい。
この個体の時代は、アメリカ製のパーツをコスタ・リカで組み立てていた。
ぼくはずっと「ミラールアー」だと思っていたのだけれど、「ミロルアー」と呼ぶのが一般的みたい。
ミラーとはもちろん、ボディ内部のキラキラの箔。
金属リップとともにパテントを取得しているようだ。
『ジョインテッド クランクベイト』のオリジナルは、
1930年代中頃、
Harold LeMaster氏が生み出した「Shiner Minnow」である。
LeMaster氏は、間もなくして、ビジネスパートナーのPhil Schriner氏と出会い、
1946年、L&S社が誕生した。
由緒あるブランドではあるのだが、大して人気がないので、古いルアーも高価ではない。
釣れ釣れ度ー
ロスト度■■□□□
レア度■■■□□
「つよい子のミロ」度■□□□□