BILL LEWIS/Spit Fire

稀に中古ショップでも目にする。

 

 

’90年代〜の比較的新しいルアー。

 

 

『スピットファイア』

 

 

見ての通り、変だ。

 

 

さすが、アメリカ。

 

 

Dab氏…否、Dab神(ダブしん)も、

へんてこルアー好きのバイブル『B級ルアー列伝 弐』(Dab,2008,つり人社)の中で、このカップ形状について熱く語っている。

 

 

まっ、ぼくの場合、

エキセントリックなやつは、絶対、大したことない

という確固たる思いがあるので、カップ形状についてはどうでもよかった。笑

 

 

ビル・ルイスのアイコンである「背びれ」に惹かれて購入したようなものである。

 

 

…だがしかし!

 

 

このルアー、相当いい。

 

(ネットで酷評されていたりもするけれど、ただ単に釣りが下手なのだろう。)

 

 

スプラッシュ、というより水の塊を、前方にビューッと飛ばす。

 

本当に、「ビューッ…ビューッ…」という感じで水を飛ばすのだ。

 

その量は間違いなく、クラスを超えている。

 

 

何より驚いたのは、スプラッシュ系ポッパーの弱点であるルアー自体の移動距離が、抑えられていること。

 

ちょこん、と動かすだけで、口から大量の水を吐く。

 

 

これはもう、へんてこなカップ形状の恩恵に他ならない。

 

(ただし、音を出すのは苦手。ラトルはにぎやか。)

 

 

 

“スピットファイア”って「短気」とか「火を吐く」という意味だと思っていたけれど、、

 

 

このルアーの場合、

「盛り上がっちゃって、ブアーッてゲロを吐く」

みたいな意味ととらえたい。笑

 

 

 

また、ルアーの動きに追随するように発せられるバブルは実に繊細。

 

 

深いカップに抱え込んだ空気を

(多分)カップサイドのオーバーハングから(であると期待したい)

細かく、均一に、放出していく。

 

 

これがまた、魅惑的なのだ。

 

 

正直、全く期待していなかったので、

(「動かない方がおもしろい」とまで思っていた)

初めて使ったときは、倒れそうになった。

 

 

 

とにかく器用なルアーで、

ロッド操作によっては首振りに徹するし、

ふとした拍子に水面直下をダートすることもある。

 

 

エキセントリックな風貌には、ちゃんと意味があったのだ。

 

 

もともと好きなメーカーだし、、

なんだかとっても嬉しい。

 

 

部屋で眺めていると、自然と笑みがこぼれてきてしまう。(アブナイなぁ)

 

 

ビル・ルイス…

 

あんた最高だよ。

 

 

 

釣れ釣れ度■■■□□

ロスト度■□□□□

レア度■■■□□

「完璧すぎて、実はちょっと寂しかったりする」度■■■□□

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