たまには、真剣に、ルアーのよさ・使い方を書きたいと思う。。
「たくさんの人が使っているから、その分、たくさん魚が釣れる」
“釣れるルアー”の多くは、そんなものだ。
対極にあるのがこれ。
ラッキーデイベイト『フラッシンポップ 1/3oz』
とんでもなく釣れる。
まず、使っている(所有している)人が少ない。
そのため、情報も少ない。
しかし、使ったことがある人は、誰もが、高く評価する。
ホンモノの“釣れるルアー”である。
はじめに目につくのは、ボディ後方に設けられたカップだろう。
このカップ、
発せられるサウンド(というか、波動・ノイズ)が秀逸なのだが、
使い方によっては、スプラッシュを飛ばすことができるのだ。
ともなって、バブルも生ずる。
ノーズにはペラ。
頼りない感じだが、もちろんここでも、しっかりと水を叩く。
その結果、ルアー本体は、
後方(カップ)から放たれたスプラッシュと前方(ペラ)から発せられた泡沫の間に位置することとなる。
ボディが、水面の、かき混ぜられた部分に潜り込むように留まるのだ。
つまるところ、このルアーは、ぼくが以前から提唱している「泡理論」を、かなり理想的に具現する。
バスは、飛沫・泡沫を「発する」ルアーではなく、飛沫・泡沫に「包まれた」ルアーを喰う。
事実、ほとんどの場合、バスの口はフロントフックに掛かる。
(赤いヘッド部を目標に喰ってきているだけなのかもしれないが。笑)
次に、後方のカップがブレーキの役割をしていることが大きい。
前述、「水面の、かき混ぜられた部分に潜り込むように留まる」のは、ルアーのバランスだけではどうにもならない。
カップによる制動力が働いてこそ、である。
カップの引き波も実は効果的で、水を巻き込んでから流すスタイルは「ポップX」にも通ずる。
何度か水をかき混ぜた後は、
3〜4cm、ただ直線的に、「スッ、スーッ」と動かしてほしい。
たまらずにバスがもんどり打って出ることがある。
また、サイズ感がいい(これは、ややせこいが…笑)。
60mmを切るtinyなボディサイズは、バスのコンディションを選ばない。
それでいて騒々しい使い方もできるのだから、頼もしい限り。
湖面が少しくらい波立っていても、存在を十分にアピールできる。
極めつきはカラー。
これ、黄ばんでるわけではない。
偶然なのだけれど、イエローのパール練りボディが、利根川水系の汚ったない水に、絶妙に、馴染むのだ。
ただのレッドヘッドでは、こうは釣れなかったであろう。
もちろん不安要素もあって、
デフォルトのフックは全然ダメ。
尚、フックを交換する際は、必ず、スプリットリングを介したい。
ヒートンは、巨大なバスが掛かったら、すっぽ抜けそうで怖い
…実際に抜けたことはないが(巨大なバスが掛かったこともない)。
そして、何より不安なのが、アクション。
「水面の、かき混ぜられた部分に留める」という使い方に特化したルアーなので、
軽快に泳いでくれるわけではない。
ごく短い移動距離で、
「ブシャッ…ビシャッ…、プチュプチュ、ピチャピチャ」
してほしい。
それを理解できないと、せっかくの「ラッキーデイ」も「仏滅」になってしまう。
ちなみに、
ロッドはベイトでもスピニングでもいいのだが、
ラインは「PE」がおすすめ。
絡みを防止するため、スナップから30mm程度、極細のチューブに通す。
これは必須だ。
「LUCKY DAY BAIT CO.」の発祥は、1953年、ミネソタ州。
もちろん、今は存在しない。
『FLASH′N POP』
本当は教えたくないくらいのルアーだ。
でも、“使う価値のあるヴィンテージ?ルアー”ってあんまりないんじゃないかなぁ…と思って。
決して高価なブランド、ルアー、ではなく、
2,000円くらいから入手することができる。
この個体は、イエローのボディを探して買ったストック。
※ブリスター(台紙)が、シビれるほど格好いい。
『フラッシンポップ』を投げる日が、みなさんにとっての「ラッキーデイ」となりますように。。
釣れ釣れ度■■■■■
ロスト度■□□□□
レア度■■■■□
「細木くま子先生の六星占術」度■■■■□