「ジャー、ピタッ」
「ジョロジョロー、ピタッ」
オシッコの話ではない。
ダイイングフラッターの動かし方である。
そもそもぼくは、
「ダブルスイッシャーは、ペラが回転する以外の全てのアクションを殺して“なんぼ”」
だと思っていた。
それに、振らない首を無理に振らせようとしても、ストレスが溜まるだけだし(笑)。
最近でこそ“ただゆっくり巻いてくるだけ”が一般的になっているけれど、昔から、そういう釣り方(棒引き)はあった。
しかし当時、図書資料・メディア等で紹介されていたのは、“ストップ&ゴー”をはじめとした、釣り人が意図的に緩急をつけるアクションばかりだった。
特に子ども向けの本では。
結果、あまりやる人がいなかった“ダブルスイッシャーの棒引き”は、今よりもずっと爆発力をもっていたように思う。
そんなわけで、ぼくは、“棒引き”こそ最強だと信じて疑わなかったのだ。
そのためにこの個体も、ペラを変え、ペラの穴に細工をしてある。
ところが、20年前、ぼくの固定観念を崩す衝撃的な出来事に遭遇したのだ。
「ジャー、ピタッ」
「ジョロジョロー、ピタッ」
S先輩は、ぼくの真横で、おもしろいようにバスを釣り上げていった。
ダイイングフラッターで。
本当に、「ピタッ」のときに、もんどりうってバスが出るのだ。
もちろん、すぐに真似をした。
同じルアーを、同じストロークで、同じ音で…
しかし、こっちには、なぜか、全然出ない。
S先輩曰く、どうやら、“キレ”が違うらしい。
つまり、S先輩のダイイングフラッターは、キレッキレなのである。
(正直に言うと、どう見ても、ぼくのアクションと違いがあるようには思えなかった…でも、こてんぱんにやられた…笑)
未だに、苦手な釣り方のひとつだ。
ちなみに、「ダイイングフラッター」は個体によって(年代によって?)かなり浮き角が違う。
当然、得意なアクションも大きく異なってくる。
ホント適当だな…笑。
釣れ釣れ度■■□□□
ロスト度■□□□□
レア度■■□□□
「メッシ」度■■□□□